2018年クリスマスの朝(そしてロシアン・ナショナルズおよび全日本選手権の感想もちょこっと) | 覚え書きあれこれ

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記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...

皆様

 

カナダよりメリークリスマス!静かに2018年12月25日の朝を迎えています。

 

 

 

 

我が家の本日のBGMはChanticleer の "Es ist en Ros Entsprungen" で始まりました。

 

 

 

 

朝早くから楽しみに起きている家族もいれば、まだ寝ている者もいる。

 

 

俺のストッキングどれかもう分かってんねん。はよ開けたい。

 

 

 

まだー?

 

 

数日前から息子たちも戻って来て久しぶりに家が賑わっています。おとーさんは張り切って寒中バーベキューをしたり

 

 

 

 

皆でイタリア食材店に買い出しに行ったり

 

 

 

 

クリスマスディナーのデザートを作ったり

 

 

 

 

その合間にワインやチーズ、サラミで腹ごしらえもします。

 

 

 

 

 

 

 

あと数時間したら、いよいよ恒例の七面鳥料理に取り掛かります。我が家ではこれはおとーさんの分野なのであとの者はお手伝いするだけ。けっこう楽です。

 

またその模様も後程。

 

 

さて、年末には各国でナショナル選手権が行われ盛り上がりましたね。ロシアン・ナショナルズの女子の表彰台がジュニア選手で占められたのもなかなか衝撃的でしたが、ある意味、予測はついていたと言えましょう。バンクーバーのファイナル大会で観ていてもその気配はありました。

 

それにしてもエテリ女史の心境は複雑なのかな?少なくとも今シーズンはザギトワ選手にシニアで頑張ってもらわないといけないので、あまり自信を失くさせてもね。もちろん、シェルバコワ選手たちはジュニアの試合にしか出られないのでヨーロッパ選手権やワールドなどでは競い合わないわけですが。

 

トゥクタミシェワ選手は体調を崩して欠場、これは残念でした。せっかくのそれまでの好調を保って良い演技を見せてほしかったです。そしてメドヴェデワ選手、フリーで盛り返して良かったです。今シーズンは彼女にとっても、オーサーさんにとっても、色々と慣れずに辛い状況が続いていますが、どうか気長に、進路を変えずに耐えてほしいところです。

 

さてさて、全日本選手権。私の様にカナダからある程度、心理的にも離れて見ている場合、日本で追っているスケートファンとは温度差があるかも知れません。それを踏まえた上での感想です。

 

宇野選手、島田選手、坂本選手、紀平選手、そして宮原選手に関してはつい数週間前にファイナルで接していただけに勝手に身近に感じているのですが、9月からずっと、多くの試合に出場して、大陸間移動も激しく、きっと疲れていると思います。それなのに皆さん、揃って立派な成績でしたね!

 

 

宇野選手、怪我をおしての優勝、おめでとうございました。今大会男子出場者の中でのトップという自覚と意地を見せてくれましたね。素晴らしかったです。どうか年末年始は少し休んで、しっかりと怪我を治してください。四大陸はアメリカでの開催ですからまた長旅ですが、今度こそ、優勝を期待しています。

 

島田選手はSPの段階で3位とワクワクするような出来でした。この若い選手がそこかしこで見せる心意気、動作が大器を予感させます。ランビエール先生について行けば大丈夫!すごく楽しみです。ジュニアワールドでは活躍してください!

 

女子の戦いは壮絶でした。坂本選手、初優勝おめでとうございました。パワフルなジャンプはもちろんのこと、全く途切れることのない、流れるような滑りが見どころです。紀平選手はファイナル優勝を納めた後ですからそのまま好調を保つのは難しかったでしょう。それでも準優勝ですからあっぱれです。宮原選手のパフォーマンスの完成度は見ていて涙が出そう。世界のファンが彼女の演技を絶賛しています。残念ながら表彰台に届かなかった三原選手、そして樋口選手、国際試合よりも国内の方が過酷な競争でしたね。

 

ワールドや四大陸選手権の代表も収まるべきところに収まった、という感じです。羽生選手のワールドへの選出は最初っから確信していたので全然、驚きませんでしたが、四大陸には誰が出るのかな、と興味津々でした。

 

なお高橋選手の二位、について:現役復帰のニュースを聞いた時は驚きましたが、海外のスケートファンの反応は概ね、「うわー、ダイスケが帰って来たのかー!」という感嘆の声だったという印象です。メディア関係者の中でも彼の演技を懐かしがっている人たちは多くいました。しかし実際、長いブランクからどこまで調子を戻してくるのだろうか、という点に関しては疑問が多かったし、好奇の目が向けられていたのも本当。シーズン途中の大会では危なっかしい感じでしたが、全日本のフリーでスタートのポジションに構えた時は顔も体の線もキリっと引き締まり、「おお、さすが」と思わされました。

 

終わってみれば宇野選手はさておき、後輩選手たちを抑えての準優勝。ただしスコアは宇野選手より50点も低かった。それなのに彼を超えられる若手がいなかったという結果を見て、ちょっと心もとない、と思われる向きもあるようです。でもよく考えたら日本のスケートファンはラッキーですよ。だってもしもここに羽生選手が出ていれば順当に高橋選手の順位は一つ下がっていただろうし、国際舞台で頂点を争えるレベルの選手が国内に二人もいる、という羨ましい状況に依然として変わりはありません。

 

世界を見渡して、男子・女子・アイスダンス・ペアのどの競技においても国内での代表権争いがそのまま、国際試合でのトップ争いに反映されるケースは少ないでしょう。歴史的に日本、ロシア、アメリカ、カナダくらいしかないんじゃないかしら。

 

カナダに限って言えば過去30年まで遡って、男子はオーサー&ブラウニング、ブラウニング&ストイコ、バトル&チャン、それぞれ二人ずつが国内でのトップを争い、そして世界でもトップ5に入った時期がありました。いずれも自国にとっては誇らしい、とても輝かしい時代でした。けれどもその頃、誰か彼らに続く三人目がいたか?と言えば、イマイチ記憶がありません。パトリックなどはずーっと真の後継者が出て来ないまま、引退してしまいました。

 

女子は最近でこそデールマン選手とオズモンド選手が歴史的なワールド二位、三位を獲った大会がありましたが、それまではエリザベス・マンリーやジョアニ―・ロシェットなどがポツン、と一人で国際試合での表彰台に立っていたイメージしかない。デールマン選手とシャートラン選手が今シーズン、どう戦うかにもよりますがジュニアからもあまり期待できそうな選手が育っていないところを見ると、今後しばらくはまた、低調期に入るかも知れません。

 

ペアではブラッスール&アイズナー、サレー&ペルティエ、デュアメル&ラドフォードなどがそれぞれ世界チャンピオンになっている時期でも二番手、三番手はそれを脅かす存在ではなかった。

 

この20年ほど、カナダで一番、レベルの高かった競技はアイスダンス。ボーン&クラーツがまず世界チャンピオンになり、彼らの後継者であったデュブルイユ&ローゾンも銀メダルまで到達した。そこからヴァーテュー&モイヤーの時代が続き、ウィーヴァー&ポジェやギレス&ポワリエが二位、三位を競り合いました(ポール&イスラムもここに加わった黄金時代もあったなあ)。そして世界選手権でも皆が活躍しましたが、これからはちょっと分かりません。

 

まあとにかく、二人、あるいは二組そういったトップレベルの選手がいたら御の字、三人目、三組目を望むのは難しい。しかもサイクルがあって、低調・好調が巡って来るものだと思います。ずっと一国においてダイナスティーの様に延々と続くわけではない。

 

ロシアが現在、特にジュニア四競技で圧倒的な強さを見せているのも、以前はお家芸とされていたカップル競技で中国や北米に押された時期が続いたり、男女シングル競技、特に女子で振るわなかった時代を乗り越えてのことじゃないでしょうか。

 

いずれにしても羽生・宇野両選手が世界のトップにいる現状は有難い!その内、またきっとジュニア選手の中からグーンと伸びて来る人材がいるでしょう(島田選手や鍵山選手など、個人的には目を付けています)。そして女子に関しては恐ろしいほどに選手層が厚いことは言うまでもありませんが、ペア・アイスダンスがそれに比べて出場選手があまりにも少ないのはどうにかしてほしい、という気がします。。。

 

などと書いている間に、そろそろクリスマスのお祝いに戻らないといけない雰囲気になってきました。また隙を見て、書きに来ますね。

 

それでは皆様、良いクリスマスを。