ずいぶんと時間が経ってからの四大陸選手権観戦記、しかもカナダに戻ってから書いてますー。
皆さん、いつもブログへのコメントありがとうございます。非常に不定期的にしかお返事を書けていないのですが、しっかり読ませていただいてますので今後ともよろしくお願いいたします。
さて、先週末は神戸の実家で、母とNちゃんと一緒に四大陸選手権をテレビ観戦しました。
そういえば、去年も確か、四大陸選手権は母とNちゃんと見たんだっけー、と思いながらもカナダにいる時とはちょっと違った雰囲気の中での応援だったので面白かったです。
17日の朝、台所で朝ご飯の支度をしていると、母が
「あーもう怖いッ!」
と突然、言ったりするので私は一体、何が起こったのかと心臓がバクバクしました。
「ユヅくん、大丈夫かしら?」
あ、その件か。
それなら大丈夫、きっと彼はしっかり戦ってくれるから、私らが心配したってしょうがないじゃない、となだめても一日中、ソワソワしていた母でした。
そしてテレビ中継が始まると、やって来たNちゃんはテレビの前のソファに正座するわ、母はクッションで顔を隠すわ、で大騒ぎ。
自分もちょっと前まではそういう状態だったくせに、
「あのさあ、試合に出ているのは選手なんだから、私たちの役目としてはせめて目をそらさずに見届けることじゃないの?」
などと説教するアタクシ。
演技が終わってキスクラで結果をブライアンと受け止める羽生選手。本当に彼は大人になったなあ、と感じます。
もちろんそれなりにテンションは高いのだけれど、何といっても経験の積み重ねが誰よりもあるだけに冷静さは失っていない。
この大会に出場している男子選手の中ではもはや超・ベテランなんだ(年齢という意味では必ずしもないけれど)。
さらに言えばここ5シーズンを通して、異様なプレッシャーを背負い、出る大会全てにおいて常に最高のレベル(=優勝争いに絡む位置)で戦ってきているのは彼しかいない。
そう考えると羽生選手の尋常ではない進化のスピードにも納得がいきます。
SPで1位、2位になったネイサン・チェン選手、そして宇野昌磨選手。彼らティーンエイジャーには若さ独特の勢いと輝きがある。
だけど羽生選手にしても、ただ立ち止まって彼らを迎え撃っているのではない。まだまだ一緒に成長して、そしてギリギリまでせめぎ合って、さらに高い所まで行ける余力があるように私には思える。
で、いよいよフリー当日。
その前にちょっと去年の話になりますが、あの時も晩のテレビ中継が始まってしばらくすると
「あれ、これって実はもう試合、終わってるんじゃん」
と気が付いて、パトリックの大逆転優勝を知りながら見たのを思い出しました。
というわけで私はもう午後の内から最終順位を把握しつつ、Nちゃんと母のドキドキワクワクを損ねないように黙って観戦したのでした。
なぜ生中継ではないのか、といったトピックについてはもう皆さん、そこかしこでさんざん議論されていますので私がこの期に及んで蒸し返す必要もなさそうですが、それにしてもねえ。
同じタイムゾーンなのにさー。。。
しらじらしいだろッ!!
と、心の中で叫びながら最後まで見届けました。
結果に関しては、羽生選手がアドリブ満載のプログラム後半を、ごく淡々とした顔で滑り切って、フリー首位で終わったことに大満足でした。
あらー、こんなことも出来ちゃうんだー、と感心するばかり。
すでに言及した彼の経験の深さ、ベテランの底力が発揮されたのだと思います。
そしてネイサン・チェンの恐るべき強心臓と「持ち駒の多さ」、あともう一つ、
昨年末のグランプリファイナルを見ていた時、(何度かこのブログにもご登場いただいているマックス君のママの)Mさんが解説してくれたには
「ネイサンの体力は異常」
という点にも脅威を感じます。
あれだけのプログラムを滑っておきながらあまり息が乱れていない。キスクラに引き上げてからも特に汗をかいているでもなく、ケロッとしている。
何なんだ、あれは。
今後、全てのジャンプを四回転にして行っちゃおっかな、
なんて考えてないよね?
いや、それでも私の羽生選手への信頼は揺らいでいません。
Who laughs last laughs best.
最後まで戦ってみないと勝敗は分からないんだから。
さあ、サボっていた分、もう一つ記事を書いちゃうのだ。
テーマは
「石の上にも三年、五年目ともなれば。。。」