このブログでもたびたびご紹介している、カナダスケート界の(あまりにも若い)ホープ、スティーブン・ゴゴレフ君が今年はジュニアの部でナショナルズに出場しました。
昨年は11才でノービスの部をぶっちぎりで優勝。
今年も出る試合、全て他を圧倒して勝って来た彼ですが、月曜日のショートではちょっとしたミスが出て二位になりました。
SPのスコアは:「67.18」
首位に立ったのは今シーズン、ジュニアグランプリ・サーキットで頭角を現し始めたコンラッド・オーゼル選手、マックス君と同じYRSAのスケーターです。
コンラッドのSPのスコアは:「68.16」
すでにオタワ入りしているベヴァリー・スミスさんがこのショートの試合におけるスティーブンとコンラッドの戦いについて詳細な記事を上げています。
Conrad Orzel: his head in the game Posted on January 17, 2017 by BevSmithWrites
(この記事をアップしたとたんにフリーの方も記事にされていました。
The magic of Canada’s junior men Posted on January 19, 2017 by BevSmithWrites)
そして迎えた水曜日のフリー対決。
最終グループの最後から二番目に滑ったスティーブンは、彼にぴったりのモーツアルトのキャラを表した衣装で、「魔笛」などの名曲をミックスしたアマデウスのサウンドトラックでフリーを滑りました。
もう、そのプログラム構成の驚くべき難度。
オタワからトロントに帰って来る道中のマックスのお母さんにも、
「うわーこれはすごい」
「ヤバイ」
といったようなメッセージを次々と送ることしかできません。どんどん勢いが付いて行くのがわかり、素晴らしいパフォーマンスとなりました。
演技が終わるとジュニア男子の部では初のスタンディング・オベーション。
ゴゴレフ選手のフリーの結果はTES78.50、PCS62.38、合計が「142.88」
さて、最後の滑走者となったオーゼル選手、当然ゴゴレフ君のスーパー・スコアも、観客の反応も耳に入っているはずです。ここでプレッシャーに負けるか、それとも真っ向から対抗するか。
フリーの音楽は「ラスト・サムライ」、コンラッドのキャラにこれまたピッタリです。
彼のプログラム構成もゴゴレフ君に負けずとも劣らない難度です。
そして冒頭のトリプル・アクセル、クワッド、そして3A-3Tのコンビネーションもしっかり決める!!コンラッド、今日は完全にゾーンに入っていることが明らかです。これは見ている方も力が入ります。
次々とエレメンツを成功させ、渾身の演技となりました。最後のトリプル・ループだけが少し残念な出来となりましたが、最後まで集中力を切らさずにパフォーマンスを終えました。
観客が再びスタンディング・オベーションで彼を迎えます。
なんという一騎打ち!!
そしてコンラッドのフリーのスコアは。。。
TESが78.76、PCSは57.14、合計は「137.90」
残念なことに、逆点されてしまいました。。。
本当に悔しそうなコンラッド君、でもよく頑張りました。
↑ 合計点を見ると、1,2位と3位との差がどれだけ開いているのか、歴然です。
ゴゴレフ君は年齢制限のため、ワールド・ジュニアはまだまだ出られませんが(これってすごく気の毒ですよね?」、コンラッドはカナダの期待を背負って代表として出場します(正式発表はまだですが)。
↑ この赤字の部分、今さっきMさんから聞いたところによると、やはりシニアの試合が終わり、まだジュニア年齢の選手たちの成績が出ないと分からない、と言われたので訂正します。
素晴らしい試合でした。
さあ、明日からシニアの部が始まるぞ。