お母さんたちが集まって盛り上がる話題と言えばやはり子育て、その中でも出産にまつわるエピソードはトップ3に入るでしょう。
何と言ってもインパクトの強い出来事ですからね。皆さん、ご自分の出産体験を話し出したらそれこそとめどなく、って感じで大騒ぎになります。
私は長男の時、自分の(がっしりした)体型からして絶対に安産、とタカをくくっていたのですが、意外にも大難産で緊急帝王切開になってしまいました。
なのでやっと無事に生まれた時は嬉しいと言うよりも、母子とも息は絶え絶え、ただただホッとした、という思い出があります。
そんなわけで次男の時はちょっと心配だったのですが、なんとか自然分娩で生まれてくれました。
産声こそはちゃんと大きくあげたものの、それからはえらく大人しく、目をパチクリとしながら静かに看護婦さんの手に抱かれて処置台の上にのっかる。
それがちょうど横たわっている私と同じ目の高さだったのです。
次男は私の方をふと向いて、初めてその時、母子で目が合いました。
「一目惚れ」とはこのことか。
あまりの可愛さに感動してポロリと涙が出ました。
ああ、思い出してもジーンとくる。
その次男が今日、20歳の誕生日を迎えました。
ちょっと前まではまだ横幅よりも背丈が先に伸びた感がありましたが(182センチくらい?)、今年の夏に急に大人の体格になったような気がします。
昨年の夏は大阪の某・高級ホテルでベルボーイとして働かせてもらったのですが、今年は高校生の時からお世話になっている近所の果樹園でバイトをしてて、そっちの方がずっと性に合っているらしい。週五日間、木の剪定やら草むしりやらして泥だらけになって、でも爽やかな表情で帰って来ます。
めでたい日を祝うために週末は親戚を呼んでのバーベキューパーティーを催しました。
この日のテーマ・ドリンクはDark and Stormy というラム酒とジンジャー・ビール(ジンジャーエールとはちょっと違って甘みがない)にライムとミントを入れたもの。
ミントは我が家の庭に生えているやつ
息子のリクエストでメインは子羊にしました。
オトーサンが頑張って焼きました。
子羊に合うかな、と思ってクスクスと豆ののサラダを作りました。
その他はブリティッシュ・コロンビア州の紅鮭(Sockeye Salmon)に我が家で育てた紫蘇、梅干し、ゴマなどを添えてちょっと和風のものも登場。(ところでこれらを全部混ぜたら母のお勧めの「しゃけご飯」という美味しい一品も出来ます)
義姉からはステーキの差し入れとご自慢のポテトサラダも頂いて盛りだくさんの食卓に。
で、このパーティの後片付けで疲れ果てた私でしたが、今日は今日で親子だけで祝うことに。
メインはシンプルにコーンと牛ミンチの重ね焼き。このレシピは酒屋のチラシに載っていたのを試してからずっと我が家の定番になっています。アルゼンチンの料理らしく、ゆで卵やオリーブが入ってて、なかなか美味しいのです。
あとはグリーン・サラダ、そしてやっと出だしたカナダのチェリー。
デザートは母のレシピの中でもピカイチ、と思われるガトー・ショコラを頑張って作りました。


(2013年の7月にご紹介したレシピ本にも載ってます~。)
普通のケーキよりも小麦粉が少なく、アーモンド・パウダーが主な材料です。最後に卵の白身を泡立てて加えることでとても軽い、しかし風味の良い仕上がりになります。
初めて会ったその日から20年。
まあ何はともあれ、素直で逞しい青年に育ってくれたことに感謝し、これからも一緒に楽しい時間を過ごせますように、と祈ったことでした。