覚え書きあれこれ

覚え書きあれこれ

記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...

エストニアではジュニアワールドが開催されていて、それも終わろうとしていますね。ミラノに同行してくれたYちゃんはタリンで頑張っています。

 

そしてりくりゅうのコーチのブルーノ先生は、ここでも教え子たちが奮闘して見事に銀メダルを獲得。SPでは首位という素晴らしいスコアを出したジャズミンとキーラン達でした。

 

記者会見では「ペアでは誰をインスピレーションとしていますか?」と聞かれ、カナダの先輩たちを立てながらも「日本のペアです。オリンピック・チャンピオンですよ、他に誰がいるって言うんですか?」と笑顔で言ってたキーランでした。

 

ジャズミン、キーラン、おめでとう!!

 

 

 

 

 

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そして日本ではまだまだりくりゅうの話題がたくさん出ているようですね。世界選手権に出場しないというアナウンスがあり、次に彼らの滑っている姿が見れるのはスターズ・オン・アイスになります。私も4月に帰国して、公演を1つは必ず観たいと思っています。

 

今となってはペア演技のレジェンドに名を連ねようかという三浦&木原組の感動のフリー演技から、すでに3週間近くが経過していますが、つい昨日もブログを書く準備として動画を見直して、またジワッと来ました。

 

いや、本当に素晴らしかった。

 

でもあの演技に辿り着くまでに、我らがりくりゅうは最後の最後で大きな試練を乗り越えなければなりませんでした。ブルーノ先生は「大きな挫折を経験した暁に、味わう勝利はまた格別」と言ってましたが、その過程の真っ只中にいる二人は、なかなかそのように考える余裕はなかったでしょう。

 

しかしだからこそ、オリンピックでの指導経験が豊富なコーチの存在がモノを言うのです。これに関してはまたおいおい、書きたいと思いますが、ブルーノコーチをはじめ、ボード際や大会の裏で彼らをずっと支えた皆さんの功績は大きく称えられるべきだと思いました。

 

 

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2月15日、ペア個人戦のSP当日は観戦仲間たちとアリーナで集合して、試合前の最終グループの練習を観ることができました。

 

オリンピック開催中は競技のチケットを持っていても練習の時間に会場に入れてくれることはなく、試合が始まる2時間前にようやくゲートが開く、という感じでした。

 

(練習日のチケットも三日分、販売されていたのですが、私は少なくとも日時が合わず、買いませんでした。たったの30ユーロでたくさんの選手が見れるということで一瞬で完売になったそうですが)

 

ジョージアのメテルキナ&ベルラヴァ、イタリアのコンティ&マチ―、ドイツのハーゼ&ヴォロディン、そして三浦&木原の4組の最終グループ練習は程よい緊迫感があり、その中でもりくりゅうは余裕を持って滑っているように見えました。

 

 

 

 

コーチ達ともしっかりとコミュニケーションを取り、

 

 

 

 

曲かけに入ります。

 

 

 

 

私たちのこの日の席はショートサイド、キスクラ正面。すぐ目の前でツイストやリフトが見える位置です。

 

 

 

 

いつも通り、エレメンツを全て確認し、本当にゆったりを準備を整えているように思えました。

 

ふとリンクの手前を見ると、坂本選手も応援に来ていて、ブノワさんと談笑中。

 

 

 

 

本当に彼女はチームメイト達全員の応援に来ていたんですよね。

 

 

さあ、あとは本番を待つだけ、というタイミングで記者席からジャッキー・ウオンさんが訪ねて来てくれました。

 

 

 

 

嬉しいことに彼の特製ピンバッジを持って来てくれたんですよね。

 

 

 

 

ジャッキーさんの名言の一つに「Men are Menning」というのがあるのですが、これは直訳(?)すると「男子選手が男子っぽいことやってる」とでも言えましょうか。

 

要は男子はとかく演技が安定せずに、SPとFSをちゃんと揃えることが出来なかったり、順位やスコアが乱上下したりすることが多い、ということが言いたいのです。

 

そこでそれを表したピンバッジを作ろうとしたら、「MENNING」のスペルが間違ったものが出来上がって「MENNNG」となってしまった、と。でもそれがまたジョークとなって面白いので、人気商品になったというオチが付いています。

 

 

なお、Yちゃんと私はこの日もq_taroさんの「りくりゅうバナー」を持参していました。もちろん、SPバージョンです。

 

 

 

 

そしてやがて試合が始まり、日本の長岡&森口組の応援に回ります。歴史的な日本ペア2組目として初めてのオリンピックに出場するゆなすみが、どんな演技を見せてくれるのだろうかと期待が高まりました。

 

 

 

 

スマホのこのような画像からも分かるほど、彼らもスピードが持ち味です。スケーティング・スキルが優れているので、二人の息がぴったり合うと一つ一つのストロークが気持ち良いほど伸びます。氷を見渡していると他のペアチームとは段違いの速さで駆け抜けていくのが一目瞭然なのですね。

 

 

 

 

コーチのディミトリ・サヴィン先生は今大会、様々な国(ドイツ、日本、ハンガリー、オランダ、アルメニア等)の代表チームを引き連れて来ています。ブノワ・リショーさんやモントリオールのアイスダンス・アカデミーの先生たちに負けず劣らず、多くのナショナル・ユニフォームをとっかえひっかえ着まくっていました!!

 

 

 

 

長岡&森口組は本番の演技で残念ながらSBSのジャンプで転倒があったり、スローでもミスが出てしまいました。しかし印象に残ったのは、そんな中でも森口選手が微笑みを絶やさず滑り続けていた事、そして彼らの代名詞であるリフトの前に、会場が「グオオオオオオ~ッ」とでもいえるような歓声に包まれて行ったことです。

 

皆がゆなすみの「あの」リフトが見れるのだ、とちゃんと認識していて、「来るぞ来るぞ来るぞおおおおおっ!」と心待ちにしていたようでした。

 

彼らが期待に応え、見事なリフトを披露すると、もう、拍手喝さいで大騒ぎ。なんだかこんな会場の反応は初めて聞いたような気がしました。

 

結果は本当に残念ながらフリーに進めるものにはなりませんでしたが、今月末のワールドではきっとリベンジを果たしてくれるでしょうし、入賞と言わずメダルを目指してほしいと思います。プラハの会場でそれを見届けるのを楽しみにしています。

 

 

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正直に言いますと、今日この記事を書いている段階ではゆなすみとりくりゅう以外の演技はあまり憶えていないのです。すみません。

 

なのでここからは三浦&木原組の演技を振り返るだけにしますが、それとて何だか断片的になってしまっています。というのも私はあの個人戦のSPの動画を見返していないんですよね。なので演技後の彼らの表情でさえも、会場で遠目で観たものしか知らないという。

 

とにかく演技が始まる前は期待しかなかったです。団体戦で見せものを超えられるのか、越えられないにしてもそれに近いものを出せば首位になるだろうと思っていました。

 

6分間練習もまだ余裕の表情が見えました。特に璃来選手。

 

 

 

 

私などはこの彼女の強い目を見て、「あ、大丈夫だ」と思ったものです。

 

 

 

 

 

ブルーノコーチにいつも通り、見送られ、スタートポジションに着きます。

 

あの聞き慣れた「ペイント・イット・ブラック」のチェロの音が鳴り響き、切れの良い動きで二人が滑り出します。

 

 

 

 

ツイストが決まる、SBSのジャンプも決まる。全く危なげない展開、そしてリフトが始まり、二人がどんどん私たちの座っている方に向かってきました。

 

さあ、ここからあのピザ回しが来るぞ、と思っていると、本当に目の前で「ガクッ」と三浦選手の体勢が崩れて木原選手の背に負われるような形になりました。

 

咄嗟には何が起こっているのか理解できなかったのですが、それでも何とか木原選手がこらえて彼女を下に降ろすと、そこからはもうマッスル・メモリーが引き継いで、二人があたかも自動運転モードに切り替わったように思えました。

 

まさに何十回、いやもう100回でも曲かけの練習で通してきた二年越しのプログラムです。大きなミスが出た後も身体に沁み込んで、最後まで二人を運んでくれました。

 

これもまた私たちの見ている前でのことですが、リフトが早く終わってしまった分、音楽とのタイミングがズレてちょっとトランジションに入るまで待つような場面がありました。しかし先ほどプロトコルを確認してもその後のエレメンツはちゃんとこなして、最後のデススパイラルもレベル4を獲得しています。

 

だからこそ、あれほどのミスがありながらも73点を超えるスコアが叩き出せたわけです。

 

そしてこれだけ(というのも何ですが)を見れば、順位が5位となってフリーでは最終グループに入れなかったと言えど、逆転の可能性は十分に残されていると思えたのでした。

 

団体戦が先に開催され、ジャッジ達があのフリープログラムをほぼほぼクリーンに滑れば155点を出す、ということが証明されていました。そして出場者の中で、それほどの高スコアを出せるのチームは他に見当たらない。となるとSPで首位となったハーゼ&ヴォロディンに7点近い差を付けられて、勝てずとも表彰台は固いだろう、というのが試合直後の私の感想でした。

 

 

なのでこの夜はさほど、Yちゃんも私も落ち込まずに「明日、絶対に巻き返せるよね!」などとお互いを励まし合って、床に就いたのでした。

 

しかしやはり、こんなのはアスリート当事者ではない、単なる傍観者の考えだったことが後々、判明するのです。いやもう、反省することしきりですわ。