覚え書きあれこれ

覚え書きあれこれ

記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...

りくりゅうファンの皆様

 

演技縁起をかつぐ」というわけじゃないですが、しっかりと全競技が終わってから記事のアップです。(コメントを頂いて気付き、いきなり訂正です。お恥ずかしい)

 

しかもこちらではライストがなかったので皆様のソーシャルメディアのおかげでフォローさせていただいていました。レポートなどの投稿に感謝しています。

 

CS木下グループ杯が無事に終わり、りくりゅうが今シーズン初戦を優勝という立派な結果で突破できたのは本当に喜ばしいことでした。

 

ショート、フリーともに納得のいく演技ができて、日本のファンの前で新しい衣装を両方とも披露出来たのも意義深かったと思います。

 

たくさんの美しい写真がアップされていて、デザイナーのMathieu Caronさんもとても喜んでました。

 

 

 

スポニチの長久保さんがインスタに上げていらっしゃる写真が特に素晴らしいと思いました:

 

 

 

 

 

毎日新聞の猪飼カメラマンの写真特集も素敵です。

 

 

 

 

シェイリーン・ボーンの振り付けによるこのSPを継続するにあたって、ブラッシュアップをすることはもちろんですが、衣装を一新することも課題でした。

 

でも二人とも先シーズンの後半から着始めた紫バージョンがものすごく気に入ってたので、なかなか別の衣装のイメージが湧かなかったんですよね。

 

それを今回、Mathieuさんのチームが赤を基調とした強いインパクトのデザインを提案してくれました。シェイリーンのインプットも考慮して、全く別の世界観が生まれているように思います。

 

取材では璃来選手が「もしかしたら交互に(紫と赤バージョンを)着るかも知れない」というようなことを言っていましたが、今後、要検討ですね。

 

個人的には同じ赤、でも璃来選手の衣装はエアブラシで少し透け感があるのに対し、龍一選手のものは布地自体が赤で、より力強いものになっているところがミソかな、と思います。

 

 

 

 

SPの演技のポイントとしては、囲み取材で答えているようにシェイリーンからよりいっそうプログラムのコンセプトを深く理解して、それをパフォーマンスに反映させるようにと言われた。昨シーズンの世界選手権や国別対抗戦では完成形と思われるものを見せていましたが、このプログラムはまだまだ奥が深いように感じられます。

 

スタート・ポジションから音楽が始まって、二人の表情にも変化が見られるし、イーグルに入る前の一連の音ハメ動作も新しいし、デススパイラルからエンディングのポーズに入るまでにも工夫が施されています。

 

 

 

 

エンディング直前の動きは速くて見過ごされるかも知れませんが、璃来さまのこの指先も実は込められているんですよね。

 

ぜひ、探してみてください。

 

 

*****

 

そしてフリーの『グラディエイター』。

 

最初に流れて来る音楽はゆったりとしていて、ミステリアスな雰囲気を醸し出しています。このイントロ部分から観ている側をどこか遠い、壮大な舞台に引き込んでいってくれるようなプログラムとなっているように私は感じますが、いかがでしょうか。

 

雄大で次第に盛り上がっていく音楽を背景に、りくりゅうが得意とするスピードと滑らかなスケーティングを存分に披露します。

 

その中で次々と繰り出される技、しかも決して流れが途切れずに勢いよく中盤まで行ってしまう感じ。デススパイラルがこのタイミングに持って来られているのも新鮮ですよね。

 

そして後半はりくりゅうが切望したアンドレア・ボチェッリさんの美しい歌声が最初は静かに、優しく、会場に響き渡り、二人のスピンを包み込む。

 

(以下、該当歌詞と、私なりの訳ですのでご参考までに)

 

 

 

 

 

Era dentro te

Soltante un sogno

Ma presto il sogno sarà realtà

君の中にあったのは

ただの夢だった

でもやがてその夢は現実となる

 

Ora crescerà

La tua passione, Tra mille sfide ti guiderà

Credi in te

強さを増す

君の情熱は、幾千もの試練をくぐり抜けさせてくれる

自分を信じて

 

(ここは個人的にとっても好きな箇所です。)

 

 

 

さあ、ここからは一気にスピードに乗って最後まで駆け抜けていくのですが、

 

 

SBSのサルコウ、

 

In ogni attimo

Tu potrai scegliere

E non dimenticare che

Dipende da te

ひとつひとつの瞬間に

選ぶことが君にはできる

そして忘れてはいけない

君に懸かっているのだ、ということを

 

 

リフト

 

Respiro libero

Urlo dell'anima

自由に息をして

魂から叫び声をあげる

 

 

スローループ

 

Nelle tue mani se vorrai

Il tuo destino avrai

君の手の中に、それを望みさえすれば

自分の運命があるのだから

 

 

リフト

 

Non arrenderti mai

Dipenderà

Soltanto da te

決して屈することなかれ

懸かっているのは

君一人にだけ

 

 

コレオからの

 

エンディング・ポーズ

 

Soltanto da te

君一人にだけ

 

 

 

 

 

 

少し静かなところから一気に最後まで駆け抜けていく。本当に歌詞のとおり、幾多もの試練を乗り越えていく感じですね

 

息をつく間もなく怒涛の如くエンディングへと持って行くこの展開はりくりゅうが導き出した勝利の方程式でしょうか。

 

私は特にアンドレアさんが

 

「レスピロォォォォリベロォォォ~~」

 

と声を張り上げる辺りは何度聞いてもウルウルして来ます。

 

しかも歌詞を考えると、特に龍一選手に、「さあ、息を楽に、自由にして!」と懇願したくなる。

 

そしてお次の

 

「ウルロデルアァァ二マァァァ~~」

 

も震える。「叫んで!魂の奥底から叫ぶのよ!」

 

 

極めつけは最後のリフトで渾身の力を振り絞っているところで

 

 

「決して屈しないで(諦めないで)、君に懸かってるんだから!!」

 

と龍一選手にエールを送りたい。

 

 

最後の「重量挙げポーズ」では二人とも疲れが究極に達しているところでの力業。

 

これはキツイ、キツすぎる。

 

同じ「Soltanto da te(君だけに)」という歌詞でもここは龍一選手だけではなく、

 

「二人とも、もう君たち次第なのよ!頼む!」

 

という感じでしょうか。

 

 

あ~、もうこれを書いてるだけで疲れてしまいます。演じているお二人はどんだけシンドイでしょうか。

 

 

****

 

なおフリーの衣装もカロンさんの麗しい力作です。

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

璃来選手のドレスは「グラディエイター」というよりも、何かの絵画か彫刻などの美術品を思い起こさせるデザイン。カロンさんが最もお得意とするグラデーションとストーンの配置が際立っています。

 

 

 

 


 


そして龍一選手の衣装は前も素敵ですが、実は背中がポイントかも。V字型に入ったメッシュが彼の背中の美しさを強調しています。

 

自分たちの大好きな曲と歌声に背中を押され、美しい衣装に気持ちを盛り上げてもらい、本当に良いシーズンのスタートが切れました。

 

 

*****

 

 

というわけで、今シーズンの最初の国際大会で良い演技・結果を残せたりくりゅうでした。

 

日本では医療やケアのサポートも十分に受けられ、健康でいられたのも嬉しいですね。

 

これからまた忙しく次のCS大会があり、グランプリ初戦も控えています。皆様、ご一緒に応援してまいりましょう!