『バクラウ 地図から消された村』(2019/日本公開2020)
ブラジル・フランス映画。原題は『Bacurau』。
監督・脚本 クレベール・メンドンサ・フィリオ、ジュリアーノ・ドルネレス
近未来。ブラジルのバクラウという村の長老カルメリータ(リア・ヂ・イタマラカ)が亡くなり、その孫娘テレサ(バルバラ・コーレン)が葬儀のため帰郷する。他にも各地に散った村人たちがかけつけ死を悼む。
村では水利権問題が起こっていた。命の源でもある水が得られなければ生存に関わる。村への吸水口は封鎖されている。そのため、給水車によって水を運ばなければならない。現市長であり次期市長候補でもあるトニー・ジュリア(サーデリー・リマ)は、そんな不便な状況を打開出来るぞとばかり村人たちを懐柔すべく物資補給を繰り返すも、少しもなびかない。賞金首でもあるルンガ(シウヴェロ・ペレイラ)をリーダーとしたギャング一味が敵対しているのだ。本当の意味での村の存続をかけて。
そしてついに給水車のタンクが何者かによって銃撃される事件が起こる。続いて突然バクラウの村がネット上の地図から消える。電波も届かなくなり、村人たちが殺害され始める、監視のドローンが飛び交う、他所者のバイカー(アントニオ・サボイア、カリーヌ・テレス)が不意に現れるなど、異変が起きる。村の青年リーダーで、ルンガの元仲間でもあったパコッチ(トーマス・アキーノ)が、いよいよとばかり遠く見張り台に立つルンガに協力を求める。
実は二人のバイカーは襲撃団のリーダーマイケル(ウド・ギア)の仲間で、他にも犯罪歴やいわくのある者たちが集まった集団が村を襲う計画を立てていた。
ルンガによって村人たちの士気は上がり、襲撃団に備え、報復へと進む。しかして、その黒幕は誰なのか、そもそもの目的は何だったのかが明らかになっていく…。
まあ、トニーが黒幕なんだけど…というのも、バクラウ自体が戦闘民族…というか、陸の孤島であるバクラウをずっと守り続けてきた原住民で、手を尽くすも懐柔できない崩壊もしない目障りな人間たちだったという話。目的はバクラウ原住民壊滅。
村というのは結束が固く、それは島国日本で生まれ育った者ならよくわかるだろう、他所者には一線を引く。
バクラウの生活は実に本能的で村人たち全員がひとつのファミリーであるという感じ。なんでもなく自然を謳歌し楽しく生活しているようで、ちゃんと危機に備えた訓練や知識は身につけているという、なんとも閉鎖的で戦闘的。でもそれが原住民ということなのだろう。
それにしても人物の見分けが難しい。欧米人にとってアジア人がいっしょくたになるように、どの国の者であろうと、他国の人間の見分けは難しいように思う。
村の医者ドミンガス(ソニア・ブラガ)がレズビアンなのがまた…盛り込んだな、と思った^^;。
それにしても娼婦の存在が当たり前、全裸の生活もある、人目を気にすることなく欲望に忠実、人間本来の姿なんだなこれがと複雑になった。
★★★