運命じゃない人 | これ観た

これ観た

基本アマプラ、ネトフリから観た映画やドラマの感想。9割邦画。作品より役者寄り。なるべくネタバレ避。演者名は認識できる人のみ、制作側名は気になる時のみ記載。★は5段階評価。たまに書籍音楽役者舞台についても。

『運命じゃない人』(2005)

第14回PFFスカラシップ作品。

監督・脚本 内田けんじ(『アフタースクール』他)

 

中村靖日、霧島れいか、山中聡、山下規介、板谷由夏、眞島秀和、近松仁、杉内貴、北野恒安、法福法彦(ほうふくのりひこ)、他。

 

婚約者に浮気され別れを決意した桑田真紀(霧島れいか)と、交際中の彼女あゆみ(板谷由夏)との将来を考えマンションを購入したとたんフラれた真面目で優しすぎる冴えない宮田武(中村靖日)は、居合わせたレストランで、宮田の友人で探偵の神田勇介(中山聰)の手立てで食事を共にすることになる。なんだかんだ話をし、宮田は行く宛のない真紀をマンションに泊めるべく連れ帰ると、あゆみが荷物を取りに来たと訪ねてくる。

その数時間前に、フラれて落ち込んでた宮田のためにあゆみについて調査をしていた勇介のもとに、ヤクザの事務所から大金を持ち逃げしたあゆみが突然現れていた。

そのヤクザの組長浅井志信(山下規介)には組運営の危機に瀕していた。実はあゆみは浅井の女だった…。

宮田、真紀、あゆみ、勇介、浅井が微妙に絡み接触し、事が思わぬ方へ転がっていく。

 

コメディ。

 

どこまでも純粋な宮田。友人の宮田だけは信頼し友情第一に動く勇介。金が全ての詐欺師のあゆみ。一人で生きていくことに不安を抱えながらもそうするしかないと自分に言い聞かせる真紀。ヤクザ稼業の厳しい現状に何とか打開策を求める組長の浅田。それぞれの現状にそれなりの未来が見えてくる。

 

面白かった。時間にするとたった1日の出来事なのだが、たった1日でも人が思惑に沿って動くとこんなにも濃い1日が出来上がるのかと。まあ、めったにないことだろうけど。

 

ヒットだったのは、宮田と真紀の抱擁シーンが足元だけで表現されてたところ(浅井目線)。宮田が真紀の電話番号をゲットして浮かれてるところ。その流れで電話が繋がらないことに疑念を抱かない点、勇介は呆れているのに。勇介の「ひどいことをするんだよ、女は」という台詞。タクシーの運転手が真紀に宮田の良さを説くところ。偽金にオドオドする浅井。どこの地球に住んでるんだという二度使いされる台詞。

じらされたラストも、すんなり喜べるもので、とても良かった。

 

★★★★★

 

 

 

 

配給 クロックワークス

 

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