『あなたの番です 劇場版』(2021)
企画・原案 秋元康
監督 佐久間紀佳(よしのり)
脚本 福原充則
田中圭、原田知世、西野七瀬、横浜流星、浅香航大、奈緒、山田真歩、三倉佳奈、金澤美穂、大友花恋、坪倉由幸、中尾暢樹、小池亮介、井坂郁巳、荒木飛羽、前原滉、大内田悠平、バルビー、袴田吉彦、片桐仁、真飛聖、和田聰宏、野間口徹、皆川猿時、田中哲司、徳井優、田中要次、長尾里美、阪田マサノブ、大方斐沙子、峯村リエ、竹中直人、木村多江、生瀬勝久、酒向芳、門脇麦、他。
結婚してマンション「キウンクエ蔵前」に居を構えた手塚翔太(田中圭)と手塚菜奈(原田知世)。平穏で幸せな新婚生活が続き、マンション住民とも仲良くなった2年後、二人のウエディングパーティーを豪華客船「カッチャトーリ号」で開くことになり、マンションの住民らが参列する。
パーティー後、管理人の床島(竹中直人)が殺されるという第一の殺人事件が起こる。刑事の神谷(浅香航大)、水城(皆川猿時)らが乗り込み、住民及び乗客は船内にとどまることになる。しかしそれだけでは済まず、続けて殺人が起こる。住民の他にも乗船客はいて、各人、疑惑、不信感がつのり犯人探しも始めるが…。
事件を通して一人のサイコパスの生き直しと、関わる人間の愛の形が描かれている。
秋元康企画、原案ものって、着想はいいのに、導入〜冒頭も気を引くのに、チープで結局つまらないの何でだろう。
テレビドラマ版は1期を見て、2期は流し見になった。田中圭がうるさいのもあったけど、やっぱり犯人が見えてくるにつれ、ありえなくてつまらなくなった。最重要人物黒島役西野七瀬が下手くそなせいもある。黒島と同大学に通い想いを寄せている二階堂役横浜流星も下手。意表を突くのが好きみたいだけど、それなら役者は出来る子を揃えてほしい。
そのくせ、テレビドラマ版でいい味を出していた尾野役奈緒がもったいない使い方だったし、赤池妻役峯村リエも。門脇麦の役どころも。片桐仁やら山田真歩やら前原滉やら田中哲司やら酒向芳とか生瀬勝久とかとか、できる俳優の使い方にがっかり。ちょっと出しの良さにもなっていない。142分の作品でもキャラクターの味(榎本妻役木村多江なんか特に)を出せないんなら登場人物を絞り込んだらよかったのに。(せめてもの救いは安藤政信がいなかったこと)
この映画版はドラマとは別物で、パラレルワールドとなっているらしい。なので、最初の住民会に参加したのが菜奈ではなく翔太に変わっていて、その住民会で床島の印象の悪さや交換殺人については話題が出るものの、翔太が矛盾をついて話は具体化しないし、マンションでは殺人は起こらない。客船に乗る住民はテレビドラマ版で出ていた全員ではないし、新しい登場人物もいるので、展開、理由も差異がある。ただ、主犯格は…。
テレビドラマ版が人気あったのか、それで映画も作ったんだろうけど、B級にもなり得てなく、これ、映画館で観て果たして面白かったんだろうかと疑問に思った。
つまらなかった。
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制作 トータルメディアコミュニケーション
配給 東宝