PICU 小児集中治療室⑧ | これ観た

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基本アマプラ、ネトフリから観た映画やドラマの感想。9割邦画。作品より役者寄り。なるべくネタバレ避。演者名は認識できる人のみ、制作側名は気になる時のみ記載。★は5段階評価。たまに書籍音楽役者舞台についても。

『PICU 小児集中治療室』(2022)

月曜21時〜フジテレビ系列 1010〜

 

脚本 倉光泰子(『恋する香港』『tourist』他)

演出 平野眞

 

吉沢亮、安田顕、木村文乃、高杉真宙、生田絵梨花、菅野莉央、高梨臨、甲本雅裕、中尾明慶、正名僕蔵、松尾論、大竹しのぶ、菊地凛子、他。

 

 

今回もクッソ泣ける。

 

 

【8話目あらすじ】※個人解釈による

 「願うは奇跡…心臓移植を待つ少年」

 

感染症の原因がつかめぬまま、心停止が頻繁になり小松圭吾(柊木陽太)の危険な状態が繰り返される。いよいよ両親(古澤蓮、野村麻純)にも厳しい現実を考えてもらわねばならなくなる。心の準備と覚悟が出来た両親は函館へ帰ることを願い出る。

その一方で今回怪我で搬送されてきた二人の小学生後藤光(寺嶋眞秀=てらじままほろ)10歳、矢本大輝(森島律斗)10歳。光が心肺停止状態で発見され、硬膜外血腫と脳挫傷を負い開頭血腫除去術、脳死も危ぶまれる。大輝は消化管穿孔で開腹手術し、意識を取り戻すが、光は意識を戻さず、光の母親(須田晶紀子)の責め立てもあって、自分が遊びに誘ったせいだと後悔と心配、不安にさいなまれる。そこへ圭吾が応援するんだよ、声かけすればいい、パワーを送るんだよと教える。それは淳之介(松野晃士)理玖(中村羽叶)の間に起こった不思議な以心伝心を見たから。そして光は奇跡的に目を覚ます。

また、死ぬのが怖くなった圭吾は、なぜここへきて函館に転院なのか、自分は死ぬんじゃないか、武四郎(吉沢亮)に本当のことを教えてと言うが、子供は雰囲気を感じ取るというアドバイスを受け、武四郎はうまくその場をおさめる。つらい判断と説得だ。植野(安田顕)もその対応に、武四郎の成長に満足げ。けれど、武四郎の成長とは裏腹に、精神的に厳しい環境にスタッフが二人やめてしまう。

その他、渡辺(野間口徹)によって、自分の病院から准教授を植野に代わって科長としてPICUへ迎え入れるならドクタージェットの丘珠常駐に協力も…と提案され、道知事鮫島(菊地凛子)はその旨植野に打診する…。

南(大竹しのぶ)はようやく丘珠で検査を受けるが、さらに植野の紹介で東京の先生にもみてもらえることになった。武四郎の思いに答えて南は承諾する…。


 

 

【感想】

 

圭吾の変化と覚悟に感化される形で、また、これまで関わってきた患児の生きる力、親御さんらの気持ちを自分に置き換えるかのように、武四郎は南へ「俺が諦められるだけの時間をください。離れる覚悟が出来るだけの時間をください」と言う。良い転換。長いフリだし、脚本の緻密さが知れる。

序盤で佐渡莉子(田中乃愛)に本当のことを問われ答えてしまった失敗の回収もあり、武四郎の成長具合が如実にうかがえる回。また、武四郎の良さである正直さに、嘘をつかないことが正直さではないという解釈を添えたのも良かった。

圭吾とのシーン(「おれ死ぬんでしょだから函館に帰るんでしょ」「本当のこと教えて」に、否定して丁寧に治療について話し「嘘をついたことあるか?」と答える武四郎。圭吾は「彼女三人いるって言ったじゃん」と返すが、武四郎は「嘘じゃないかもしれない」と言う。と、圭吾の目から涙がひとすじ。このシーンは解釈の広さがあり、深くてとても良かった。)、圭吾の台詞(死んだら自分の体を使って、命を無駄にされたくない、とか)、それらの会話を聞いての植野の評価(「正しかったです君は。何度も心停止を乗り越えたのは生きたい希望を諦めさせなかったから。やれることはすべてやったから。母親もちゃんと諦めがつけば看取る覚悟が出来るんだと思う。頼もしくなったね。」という台詞)、良かった。この病棟で子供は圭吾は本当にいろんなものを見て考えて、大好きな優里(稲垣来泉)に力をもらって感謝してきたのだなぁと感嘆した。成長してるのは武四郎だけではなく、圭吾もだった。

光の母親、父親(川村陽介)大輝の母親(八重澤ひとみ)の責任のなすり合いは気持ちリアル。これは片方が死ななくても後遺症が残ったら…とヒヤヒヤする。とりあえず命は助かったみたいなので、丸くおさまるか? というか、脳死が危ぶまれたので圭吾の移植に使われるのかと思ったら違った。両親の騒ぎようやまったく目を覚まさず亡くなる子供ってのもつらいなと、違って良かったような気もする。よこしまだが、寺嶋眞秀は寺島しのぶの息子なので、すぐに死んじゃう役はしないか、なんて思ってみたり^^;。そしてさすが、意識がなく眠ってるだけなのに、ようやく意識が戻り目を開けただけなのに、うまかった。

相変わらず安田顕の表情での語りが素晴らしく、それに張るように吉沢亮の演技が深くなる。手応えを感じて演ってて楽しいだろうなと思う。安田顕も大竹しのぶも。

役者の特徴なのでしようがないが、桃子(生田絵梨花)の口元だけでこちょこちょと喋るのが残念。南の台詞を受けての良い台詞も軽くなってしまう。でも、等身大のキャラクターである味は出てる。

やはり2歳のとき亡くなった父親の話がでてきた。どう絡むのか。

この後に及んで悠太(高杉真宙)綿貫(木村文乃)への恋心匂わせは不必要。これで先輩として慕ってるだけだったらフリが大袈裟。

あと、ラスト、南と武四郎の会話で、圭吾のことを、もうダメかと思っても立ち上がってその度に優しくなり周りを幸せにするという武四郎の台詞に、南の「そうならないといけ(生きれ?)なかったのかも。健康の子と違ってそうやって大人になってみんなを幸せにしてくれる」という補足の意味がわからなかった。生きた証(であればもっと適切な表現があったと思う)のことなのか何なのか。武四郎が感心してた理由がわからなかった。読み取れず。

菊地凛子は国際派俳優みたいなんだけど、日本のドラマ、特に今回のような一般人に毛が生えたような知事の役は合わない。『鎌倉殿〜』ののえもたいして良くない(今のところ)。海外映画と日本映画には隔たりがある。映画とドラマも違う。

 

今回は圭吾の優しさ、武四郎が植え付けてあげた生きたいと思う気持ちの強さに泣かされた。

 

 

(どうでもいいことだけど、泣いた泣いた書いてるけど、実際は泣いてません^^;。心が泣いたという意味です^^;)

 


 

菅野理央インタビュー