『九月の恋と出会うまで』(2019)
原作は松尾由美の小説。
監督 山本透(『わたしに××しなさい!』他)
脚本 草野翔吾(『にがくてあまい』『世界でいちばん長い写真』他)、山田麻以、山本透
高橋一生、川口春奈、浜野謙太、川栄李奈、ミッキー・カーチス、古舘佑太郎、他。
タイムパラドクスラブストーリー。
もともとファンタジー系は苦手で、タイムトラベル、タイムリープ、タイムスリップものは"そういうもの"と言い聞かせ矛盾を捨てて見てたんで、パラドクスやらパラレルやらは本当わからない。
原作は違うのかもしれないけど、映画ではやはり理解できかった。映像作品なのに。むしろ。
小説家志望のサラリーマン平野進が、小説を書くことに行き詰まっているところから物語が始まる。
写真が趣味の旅行代理店に勤めてる北村志織は、芸術家やその卵らが集まっているアパートへ越してくる。オーナーは部屋が住む人を選ぶという考えの持ち主で、空き室が出たからと言ってアパート内の住み替えは基本認めていない。ちょっと変わったアパート。
9月14日午後9時ぴったりのこと、そこで1年後の未来から、同じアパートに住む平野がエアコンの排気口を通して声をかけてくる。未来の平野は自分のことを、気づかれないように尾行して欲しいと志織に頼む。毎日尾行して排気口の平野に報告をしてるうちに、志織は平野に心惹かれていく。
最後の尾行の日9月27日が終わり、帰宅すると部屋に強盗が入った痕跡があった。そして未来の平野の声がしなくなる。同時に、これまで接触のなかった今現在の平野と話すきっかけを得、更に不思議な事が起こったことも話し、それがタイムパラドクスである可能性も知り、それによるリスク回避を相談するなど、関係性が縮まる。平野は来年も再来年も誕生日はくると志織を励ますなど、2人は言葉にこそ出さずも互いを想い合っていた。
けれど、志織の異動に伴い、2人はそのまま離れ離れに。
時間軸が交錯したのか、平野は志織がいた部屋を借りるべくふさわしい人間になるとオーナーに直談判し、詰まっていた小説を完成させる。
9月14日、平野は新人賞を取ったその足で、志織のいた部屋へ向かい、1年前の志織に声をかける…。
(パラドクスが働いていた時間とその前の時間はどこで相殺されたのかとか…もう、理解不能)
謎解きとしては、強盗により志織は殺されて亡くなるはずで、それを避けるためにタイムパラドクスを利用したというわけ。志織に自分を尾行させたのは、事件のあった27日午後3時を過ぎるまで部屋に帰らせないため。実は、平野は公園で見かけた志織に先に一目惚れしていた。その後越してきた志織を見ている。で、死なせない未来を望んだというわけだ。
とまあ、生存に成功したわけで、1年後の9月27日、2人は再び会えてハッピーエンド。
お話的には、タイムパラドクスでハッピーエンドじゃなきゃ意味ないので、最初からラストはわかっていたようなもん。
★★
恋愛ドラマの展開、見せ方はありふれたものでつまらない。
高橋一生も川口春奈も本来2番手で光るタイプの役者だと思ってるので、この程度の恋愛ドラマで主演は弱い気がする。主役級の役者だったらもっとシーンが浮き立ったかもしれないと思った。
高橋一生なんか特に、ブレイクして主演を張るようになったけど、ありふれたドラマでは魅力が出ないと思う。2番手以降の役の方がキャラの立ち方がきついことが多いので。逆に主演主役ではもったいない。おそらく、主役なら、映像ではなく舞台で映える役者なんじゃないかな。癖あるし。あ、でも『岸辺露伴は動かない』は良かったな。演技を変えてかたからかな。
それにしてもこのくらいの内容でも映画になるのかと思うと、映画とテレビドラマの境界線、制作基準って何なんだろうと不思議。特に今はネット配信サイトでもドラマ制作されるし、映画がDVDになるのも半年くらいだし。映画ももうおおかたフィルムではないし。