※本の内容紹介あります。ネタバレご注意ください。

 介護の明日を考える会(通称かいあす)では、2024年も正月から、2週ごとにWEB輪読会ミーティングを継続しました。「ICT導入から始める介護施設のDX入門ガイド」(「介護DX入門」と略)を読み進めていきましたが、このころ、また参加者が毎回2ないし3名へと減少してきました。私の告知ミスが一つの原因。加えて今回の教材、業務に直結する内容なので、平日の夜定例へと変更し、何なら職場からそのまま参加するパターンもと想定したのですが、以前の土曜夜の方がゆとりをもって参加できる、との意見が大勢でした。レギュラーメンバーは、かなりプライベートにもミーティングを位置づけてくれているのだな、と感じました。

 さて、本では、LINEWORKSというコミュニケーションツールの導入事例を学びました。メンバーの職場の通所介護事業所で使用しているとのことでその様子も伺いました。教材には、「外部環境や一般のLINEと接続可能な唯一のアプリ」とあり、使用している参加者から「え、外とつながるん?」とまだ知られていない利用法があるようでした。これからの利用者家族には、こうした形での報告がなじむ人も増えるかもなあ、との雰囲気が流れました。

 メンバー間の意見交換では、現在使用しているほのぼのネクストへの、タブレットやスマホ端末での入力が使いこなせればかなり業務的に効率が上がるのではないかとの声が上がりました。ソフトの紹介をネットサーフィンしていると動画での紹介が次々と出てきて、特に音声入力のデモ画面をみて「これいいなあ」「これ使えたらなあ」という声が上がる一方、「ここまで正確に変換してくれへんで、きっと」と冷ややかな見方もありました。両面の可能性意識するのはいいことですよね、一般的には。

 気を取り直して総論部分を読んだら、やはり業務見直しの作業をきちんとすること、法人のポリシーを明確にすること、などが述べられていました。厚労省「介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン」に紹介されている「気づきシート」や、この本の中で紹介されている3M(ムリ・ムラ・ムダ)確認シートなど、課題洗い出しのためのツールが紹介されていました。改めて構えるとなると、個別管理者の一存ではなく、やはり法人組織としてのトップダウンでキャンペーン張る感じが望ましいよね、となりました。

 この本もいつの間にか半分以上過ぎていました。次の教材の候補として、「まず、ちゃんと聴く」「コミュニケーションの問題地図」「みんな違う、それでもチームで仕事をすすめるために大切なこと」の3冊の中から選ぶことになり、一度でも参加したことある人に、法人内グループウエアでアンケートをとって意見集約することになりました。(医師K)

 (続く)