※本の内容紹介があります。ネタバレご注意。

 介護の明日を考える会(かいあす)のWEB輪読会ミーティングは5冊目の教材「起業家ナース」を読み続けます。

 いよいよ介護施設の管理者となった筆者は、あえて介護職ユニホームで仕事をすることに決め、いろいろな気付きを得ていきます。「介護職の中にも独特のヒエラルキーがある」「介護職は、認知症利用者とコミュニケーションエラーを起こしやすいが、その背景に認知症ケアの基礎的トレーニングを受けていないことがあるかも」「看護も介護も事務も、管理者が常にオーバーワーク」

 私たちの読書会は、ここまで、2冊目にコーチング、3冊目4冊目に認知症ケアの本を取り上げてきました。そういう意味では、筆者が感じた介護現場での課題に役に立つ教材は選んできたようです。とはいっても、一度でも参加したことがある介護職員はここまでで、うーんと8名。あれ、それなりの数になっていますね。

 さて、筆者はこうした気づきをアイディアに代えて改革に乗り出します。そのコンセプトは「利用者が幸せであるためには、介護職が幸せでなければならない」具体的な改革は割愛しますが、新規施設の立ち上げ後の奮闘も認められて、法人全体の介護事業の責任者にまで抜擢されるのですから驚きです。

 権限を持つ立場になっても問題意識を前面に立て、奮闘されます。

「法人内の医療と介護連携の向上のため、電子カルテへの基本情報の入力を介護施設の看護師が頑張る」「医療は生かせる力、介護は生きるを支える力」「介護士を下から支えるが看護師の役目」などのくだりはなるほどと思わされつつも、悔しいので、やっぱり看護師目線じゃないかなあ、とか、上とか下とか言う時点でどうかなあ、などと私は心中で突っ込んでいましたが、他のメンバーはどうだったのでしょうか。そういえば最近、とある介護職の会議で私の文書が議題にされたようで、議事録には「医療目線、との意見がだされた」とありました。シュン↓

 さてこのように、医療法人発介護事業のネットワークで重責を担うようになった筆者ですが、その次の選択に読者一同唖然とさせられるのです。(医師K)

 (続く)