紹介状を持って総合病院の循環器内科を主人と一緒に受診した。
診察室に入ると、医師は紹介状に添付されていた24時間ホルタ一心電図を見ながら「これはアブレーションだね。」と言った。
そして裏にいる看護師に「いつ空いてる?」と聞いていた。
私達は何がなんだかわからなかった。
ただ聞いたのは将来、脳梗塞や心筋梗塞にかかるリスクが上がること。
鼠径部からカテ一テルをいれて悪さをしているところを焼くということ、アブレーションを2回とかやる人もいるということ。
心房細動とは何か。
主人の臨床状態がどのようなものか。
アブレーションのデメリット
アブレーション以外にはどのような治療があるのか。
術式について(臨床に沿った術式があります。)
何も説明はされなかった。
先日NHKで放映された、医療安全への取り組み、患者と医師との関わりの中での意思決定の重要性についての1例でカテ一テルアブレーションを患者が決定されるまでが放映された。
この患者は7回の医師との診察、面談を経て、アブレーションを選択した。
インフォ一ムドコンセント、説明と同意がしっかりとなされたものを拝見した時に、悔しさと驚き、だよねーといった様々な感情が交錯した。
私達は患者の気持ちや状況は置き去りにされ、次から次へと検査が始まり、アブレーションの予約もなされました。
浸潤性が高いこともわからなかったし、知らせられなかった。
アブレーションは事故が多いことも勿論知らなかったです。
私達は何もわからないまま初診日の検査を終えました。
のちに知った言葉を使いますが主人は無症候性(症状がなく、生活に何の支障も制限もない)の発作性心房細動でした。
この状態は当時の医療水準に照らし合わせると、アブレーション適応はクラスIIBで有用性、有効性がそれほど確立されていないものでした。
将来により不安なく生きる為にアブレーションを受け、その3週間後に遷延性意識障害になり、2年9ヶ月に及ぶ辛く苦しい闘病生活を経て苦しんで苦しんで亡くなるなんて、この時は想像だにしていませんでした。
医師を信じたのです。
医療情報弱者の患者は信じるしかなかったのです。