ブログの更新が約2か月ぶりになってしまいました。
8月、9月と慌ただしく過ぎ、ブログどころか歌舞伎観劇にもあまり行けていません。他の方々の観劇レポを拝見して楽しませていただいています。

そんななか今一番の楽しみは、こちらの公演!!
河東節開曲三百年記念演奏会
10月27日(金)歌舞伎座

 



河東節は、1717年に十寸見河東が創始した江戸浄瑠璃のひとつで、細棹を使った軽快な三味線と、上品で力強くさっぱりした語り口が特徴だそうです。9月15日(金)に、NHKにっぽんの芸能「河東節三百年 江戸の粋を聴く」で、河東節の特集が放送されていました。

 

(写真はNHK「にっぽんの芸能」より)

現在、歌舞伎で河東節を聞けるのは、成田屋が演じる「助六所縁江戸桜」しかないそうです。今年三月歌舞伎座で観た「助六所縁江戸桜」は、花道の出端の演奏がとても華やかで粋でしたキラキラ海老蔵さんの華麗な所作とともに、独特の雰囲気を生み出し、今でもとても印象に残っています(そのときのブログ「三月大歌舞伎 夜の部 『助六由縁江戸桜』」)。それ以外にも、現行で41曲が伝承されているそうです。知りませんでした!

その41曲を収録した「河東節全集」というCDまであるそうです(12枚組 30,000円)。

 



普段あまり、河東節を聞く機会がないので、この公演では、河東節の魅力を存分に聞きたいと思います。また、私は清元節、常磐津節など浄瑠璃の違いがあまり聞き分けられないので、他の浄瑠璃との違いも注意して聞きたいです。

河東節開曲300年記念演奏会では、河東節のレパートリーの中から以下の曲が演奏されます。
<昼の部>
一、浄瑠璃 「松の内」
二、浄瑠璃 「常陸帯花の柵」
三、口上 市川海老蔵
___舞踊  「海老」 
____立方  市川海老蔵堀越麗禾堀越勸玄
____浄瑠璃 山彦節子山彦ちか子
____三味線 山彦千子
四、舞踊 「松廼寿翁三番叟」
____立方_翁 尾上菊五郎
______千歳 尾上菊之助
_____三番叟  市川海老蔵
五、浄瑠璃 「浮世傀儡師」
六、舞踊 「助六所縁江戸桜」
____立方 市川海老蔵

<夜の部>
一、浄瑠璃 「泰平住吉踊」
二、口上 市川海老蔵
__舞踊  「海老」 

____立方_ 市川海老蔵堀越麗禾堀越勸玄
____浄瑠璃 山彦節子山彦ちか子
____三味線 山彦千子
三、浄瑠璃 「邯鄲」
四、舞踊  「松竹梅」
____立方  市川ぼたん
五、舞踊 「助六所縁江戸桜」
____立方  市川海老蔵

先日の「にっぽんの芸能」では、浄瑠璃「松の内」、「助六」、舞踊「松竹梅」が紹介されていました。「松の内」は吉原のお正月の情景を語った作品。1717年市村座で演奏され、最先端の芸術的な音楽として当時江戸で大評判だったそうです。これがきっかけとなり河東節が始まったそう。江戸の庶民は「松の内」を歌舞伎を通して聴くことで吉原を疑似体験していたそうです。



(「松の内」NHKにっぽんの芸能より)
 

舞踊「海老」の浄瑠璃をなさる山彦節子さんと、三味線をなさる山彦千子さんは、河東節の人間国宝だそうです。どのような演奏が聞けるのか、こちらも楽しみです。


(河東節浄瑠璃方人間国宝 山彦節子さん。「にっぽんの芸能」より)97歳の今でも月に一度お稽古をつけているそう。すごい!

 

(河東節三味線方人間国宝 山彦千子さん。「にっぽんの芸能」より)


そして舞踊「海老」は、海老蔵さんと麗禾ちゃん勸玄君3人揃って、初めての舞踊ビックリマークどのような舞踊なのかしら?想像するだけで、顔がほころびます照れ麗禾ちゃんは、2014年3月八千代座での初お目見え以来、初めての歌舞伎座での舞台。カンカンも初めて踊りを披露してくれます。3人そろって初めての舞踊が歌舞伎座なんて、とってもおめでたいです!ぜひ観に行きたい音譜

 



市川ぼたんさんの「松竹梅」も楽しみです。振付は市川紅梅さん。ぼたんさんの舞踊をずっと観たいと思っていました。「にっぽんの芸能」で紹介されましたが、「松竹梅」は浄瑠璃もとても粋ですし、ぼたんさんの踊りも上品でしなやかでとっても美しかったです。ぜひ歌舞伎座で見てみたい。

 



今回は舞踊会ではなくて、演奏会なので、いつもよりも耳に集中して楽しみたいと思います。

チケットは、取れるのでしょうか?
明日、9月27日(水)が一般発売ですが、チケットweb松竹ではずっと空席なしの表示でした。最近それが解除されましたが、残席は少ないのかもしれません。

10月は、これ以外にも国立劇場に仁左衛門さんを観に行く予定です。歌舞伎座の玉三郎さんも楽しみです。

10月は観劇の楽しみがたくさんあって嬉しいですニコニコ