今、アメリカのたくさんの都市や世界中の色々な場所でやっているこのゴッホの”The Immersive Experience"を体験に行ってきました。完全予約制でマスク着用は当然、消毒液などもたくさん用意されている環境での公開です。

”The Immersive Experience"

「没入型の経験」

という日本語であっているかなと思いますが、これはゴッホの作品の中に自分が入っていくという感じです。床も含め360度のアングルの巨大VRのスクリーンの中に自分は入り込むという感じです。

いくつかのお部屋があって色々な感じで体験できます。私はゴッホの人生や作品には大変興味があるのですが、この展示を知った時に実はとても行きたいとは思わなかったのです。わたし的にはゴッホの作品を感じるのはスクリーンでは伝わらないと思ったからです。ゴッホはあの絵の具の厚塗りの重ね方、筆の動き、筆の跡を実際の絵を見て感じないとダメだと思っているからです。確かにそれは確かだなと思いました。どんなものも当然本物に勝つことはできないのは当たり前です。

でも、確かにこれはゴッホの目線を経験することはできたと思いました。このグリーンのシャッターの窓の角にある黄色い家があのアルルでゴーギャンと共同生活した家です。この家はもう現在はないのですが、この大きさに写されたら現実感がありますよね。

まさにゴッホの作品の中に自分が入ったという感じはします。それにしてもこの巨大プロジェクターはどうやって写しているのだろうかと感心しました。

わたしはこの下にあるビデオを見てなんかジーンと来てしまいました。この絵はメトロポリタン美術館にあるのですが、ゴッホがアルルで耳切り事件を起こしてから入院した精神病院の中です。ゴッホが弟のテオに書いた手紙には長く冷たく硬い壁で囲まらたこの病院は彼の心を暗くした場所です。連作の糸杉などはここで生まれた作品です。この病院の窓から見える景色、そして少しでも気分がよかった時に外に出て糸杉を描いたゴッホの気持ちがとても切なく感じました。あのうねるような雲の形はもうすでに自分の体や心の痛みに苦しんで自らがうねるような気持ちだったのと重ねていたのかもしれません。

ゴッホファンは世界中に本当に多いと思います。そしてゴッホと言ったら人々はそれぞれに印象を口にできるでしょう。

ひまわり

糸杉

耳切り事件

自殺をした

たった10年だけの画家生活

厚塗り絵の具

情熱の画家

どれもゴッホだと思います。

 

この展示を見たらやっぱり本物のゴッホを見たくなるものです。メトロポリタン美術館やMoMAに行きたくなりました。