マディソンスクエアパークの近くの20丁目に、アメリカ第26代大統領のセアドア•ルーズベルト大統領の生家があります。ここでは無料のツアーを定期的に行っています。大統領は1858年にこの家で生まれました、そして15歳までここで生活をしたそうです。当時のこの辺りは、"Lady's Mile"と呼ばれ、流行の最先端の場所だったそうで、女性たちか好む、素敵なファッショナブルなお店がたくさん立ち並んでいた場所で高級住宅街だったらしいです。
彼は幼少の頃はぜんそく持ちで両親も大変苦労したそうです。幼いころから彼は大変自然や動物たちに興味をもっていて、動物たちを観察したり、解剖をしたり積極的に勉強をしたとのことです。彼の父親は子供のころの彼に、「セアドア、お前はとても賢い子だ。あなたは健康な体を持っていないが、強い体を作ることさえすればいろいろな素晴らしい将来がある。」と言ったとのことです。彼はその日から庭でたくさんの体力作りのエクササイズをするようになったと、ガイドさんが説明してくれました。
そして、このルーズベルト一家は、自分たちで子育てをした家族でもあるそうです。当時のこのレベルの家だと、乳母などが子育てのするのが主流だった時代に、彼らは自らの手で子供達にいろいろなことを躾けて育てたそうです。立派な家族ですね。
幼いころのセアドアは家族が座るソファーの生地が彼の肌にやさしくなく、そこに座ることを好まなかったので、父親は彼のためにベルベットのこの椅子を作らせたそうです。これはセアドアがわがままであったということではなく、とてもセンシティブな肌を持っていたからです。ベルベットの生地はやわらかくこの椅子は彼のお気に入りになったそうです。この家のツアーは家の中の各部屋に入りこむことができ、実際の家具などを目の前にして見学することができます。家具などの配置はかなり忠実に当時を再現しているそうで、まるでルーズベルト一家が今もここで暮らしているかのごとくです。
大きなダイニングテーブルでは、家族みんなが一緒に食事をした場所です。当時はキッチンは地下にあったとのことです。(キッチンはメイドがいる場所で、家族は基本そこには行かない場所なので地下にあったそうです。)食事は地下で用意され2階にあるダイニングルームまでは、エレベーターのようなもので(当然電気などはないので、ロープなどで引き上げたりするしかけになっていた)上げ下げしたということです。また、ルーズベルトという意味は"Field of roses" 「野に咲くバラ」という意味があるそうで、食器などにはバラの絵が描かれているものも多かったです。
さて、ルーズベルト大統領と言えば、テディベア(くまのぬいぐるみ)の名前の由来となったということを日本の人は知っているでしょうか?テディとは、セアドアのニックネームです。子供のころ、セアドア•ルーズベルトはテディと呼ばれていました。では、どうしてその名前がくまのぬいぐるみの由来になったかと言うと、1902年に大統領はミシシッピーに熊狩りにでかけたそうです。ところがその日、熊はみつからなかったそうで、お付きの人が大統領の面目を潰さないために犬がみつけてきた瀕死の熊を差し出したとのことです。その熊を見た大統領は、「瀕死の熊を撃つことはできない。それはスポーツマンシップに反する。」と言ったそうです。この話しを、ワシントンポスト紙が記事にしました。そして、その時の様子をクリフォード•K•ベリーマンによって漫画となって新聞に載ったそうです。その記事を読んだブルックリンのお菓子屋さんが、ぬいぐるみのクマにテディと名前をつけて売ることを始め、それは爆発的に売れました。さらに、お菓子やさんはクマの形のキャンディを売りたちまちそれはテディベアキャンディとして有名になりました。実際にこのお菓子屋さんは大統領に「テディベア」という名前を使ってもいいかと手紙で尋ねたそうです。それ以来、大統領もクマをお気にい入りとして、ホワイトハウスにぬいぐるみを飾ったり、マスコットとして自分のイメージとして使ったとのことです。当時、いろいろなキャンペーンなどに使われたテディベアの展示もあります。
このツアーは1時間ほどで、ただお屋敷の中を見学するだけでなく、ルーズベルト大統領のことや、当時の人々の暮らし振りなども教えてくれます。また、20分程度のビデオもツアーの後に見れてなかなか面白かったです。わたしにはテディベアの由来は彼から来ていることくらいしか知らなかったので、ルーズベルト大統領のことをもう少しわかるようになりました。生涯で40冊もの本を書き、ノーベル平和賞を受賞され、パナマ運河を作った大統領です。

ルーズベルト大統領は、たくましく、ゆかいで、楽しく、勤勉で、努力家の性格だったと言われています。これって、非の打ち所が無いですね。それ故、国民からたいへん愛されたそうで、その後もクマのぬいぐるみの象徴としてその名前は残されているわけです。
これからは、あなたのお部屋にあるくまのぬいぐるみを見たときに、ちょっとばかりこの話しを思い出してみてください。






