大変なことになった。

 

どうやら私は男として、BTSに勝たないといけないらしい。

 

単身赴任である我が家は、毎日1時間ほどテレビ電話をしている。

 

私はスマホで、向こうはタブレットで繋いでいる。

 

時間帯は夜。ママが洗い物など家事をしている間に、娘と息子の相手を私がしている。

 

最初はチャットの機能で猫耳をつけたり、目を大きくしたりして楽しんでいた娘(6歳)。

 

さすがに2年近くやっていると飽きてきたようだ。

 

話しかけてもおもちゃで遊びながら生返事。

 

何かに夢中になっていると私のことは完全に無視で、画面から見えなくなったりする。

 

そんな時は、ママが遠くのほうから叱っている声が聞こえてくる。

 

「パパの相手してあげなさい!」

 

「えー・・・やだー!ママと遊びたーい」

 

天下のiPhoneのノイズキャンセリング機能も、聞きたくないセリフだけ消してくれるようになるにはまだ時間がかかるらしい。

 

単身赴任直前に生まれた息子(2歳)はタブレットを見つけると近寄ってくる。

 

しかし残念ながら小さなテレビくらい感覚なのか、飽きるのも早い。

 

息子の手の届かないところにタブレットを設置するためにリビングの1/3くらいしか画面には映らない。

 

誰も映ってない画面を30分ほど見続けることもある。

 

悲しいかなパパはむなしく「おーい・・」と呼びかけ続ける。

 

そんなことが長い間続いたが、状況が変わる。

 

最近子供たちがダンスにはまっているらしい。

 

見てみてーと踊ってくれる。二人とも飛び跳ねたり、回ったり。

 

なんという可愛らしさか。

 

保育園で流行っているというNHK教育番組の歌や、先生の趣味なのか嵐。マツケンサンバ・・・etc

 

そして憎きBTSである。

 

テレビの大画面にYouTubeを流し、かっこ良く踊るBTSのメンバーに娘は釘付けである。

 

「この人が好きなの!こっちもかっこいいの!」

 

楽しそうに教えてくれる。パパは正直見分けがつかない。

 

「ママは○○かなー」

 

いや、ママもハマってるんかい。

 

踊ってる間は息子もタブレットに手を出さないので、踊ってるところが見やすいところに移動させてくれた。

 

場所はテレビの横。

 

おそらくテレビに大アップになっているイケメンの横にパパが間抜け面で添えてあるのだろう。

 

相変わらず娘たち(おそらくママも)は「ググ」だか「テテ」だかにキャーキャー言っている。

 

まだポケモンと戦うほうが勝ち目があるのではないか。

 

対戦相手は今をときめくBTS。

 

これは大変なことなのである。