先日、とても久々にある子に出会った。
ずっと近くで他の人と話をお互いにしていたのだけど、
僕はその子に近づきたくて、
自分が話している人と身体をズラしながら、
ゆっくり、
ゆっくりとその子に近づいた。
その子は目を一瞬逸らしたけど、
僕は視線を外さない。
絶対に外さない。
そしたら自然に、
僕の目に涙があふれてきた。
「ああ、お父さんの目やぁぁぁ」
とその子も口にしながら目を赤くしていた。
僕は恥ずかしくてその子を抱きしめた。
「僕も色々あるけど、ゆっくりでいいよ。飯に行こう」
僕はその言葉を壊れたレコードのように繰り返した。
三回くらい。
人生は色々あるねん。
気がたっている時も、
沈んだ時も、
そして狂おしく叫びたい時もあるねん。
逃げ出したい時もあるねん。
潰してしまいたい時もあるねん。
だから全部、
全部、受け入れるねん!
僕はそれを出来るだけ、
そう、出来るだけ実践しようとしている。
それはうちのオトンを真似てるだけなんかもな、と。
こないだオトンと話していて思った。
そういえばオトンは「義」に溢れていて、
いつも家に友達が来てたりしてたな。
すげーな。
今はこんなに弱っているけれど。
そのバトンは、
僕が貰ってるんだ。