劇56 3劇団オムニバス 【LOOP!LOOP!!LOOP!!!】 | 日々幸進(ひびこうしん)

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6月22日(日) 


3劇団オムニバス 【LOOP!LOOP!!LOOP!!!】

http://no5noism.smile.tc/joho/loop/index.html

インディペンデントシアター2nd


①Maverick CORE

『ハツコイ2 8』

作・演出:上田ダイゴ

出演:太田真紀 沖中千晃 森岩宏文 杉森大裕(売込隊ビーム)


②特攻舞台Baku-団

『ピッツァ・ヒーロー・ミックス』

作:水本剛

演出:Baku-団マスク

出演:鈴木洋平 谷屋俊輔 水本剛 白井宏幸(劇団暇だけどステキ)


③スプートニク

『上新城先生上海出張中につき』

作・演出:鈴木径一郎

出演:土屋甫 江本真理子 今吉圭三太(劇団ころがる石) 岡本覚 谷村唯奈 伊藤晃(第二劇場)

ギター演奏:幸田祐夫




劇団赤鬼の千秋楽の余韻冷めやらぬままインディペンデントシアター2ndへ!

何とか4時45分の回に間に合う!

(おまけにその回はBaku-団さん!ナイス!)

ロビーではイベントの 『走れメロスhaaaannn!!!』

Baku-団メンバーの阿比留真子さんと伊藤しのぶさんが8時間走り続けるというギリギリイベント!(爆)

(カメラは松枝さん!豪華!!)



今回のイベント、3劇団オムニバス 【LOOP!LOOP!!LOOP!!!】は、それぞれのエピソードが細かく他の作品に重なっていくのである。

30分の短編の3本がローリングするのである。

全体を通して浮かび上がるものは達成感と、ニンマリとしてしまう快感だ。


それにしても、このイベント自体がとても温かい。

演劇を好きな人達が、演劇を通じて、演劇の種をばら撒いていくのである。

こういうイベントこそを学校公演などで見せて欲しい!

『観たくない奴は観るな!ただし絶対に損はさせない!』

先生の言葉に生徒は随喜の涙を流しすがりつくだろう!

『先生!おら間違ってだぁ!ミツヒロにおら謝るだぁ!』

絶叫に近い言葉に先生も某だの涙を流す。


話が逸れた。


とにかく3劇団のカラーが出ていて僕はとても楽しめた!



まず③【スプートニク】 だが、モノローグ主体のもので、タイトルとは全く関係のないもの。

淡々と進んでいるのか進んでいないのか、妙な違和感だけが僕らの前を浮遊しているような不思議な感覚。

真面目にストレートであるのに、ロジカルでファンタジーな部分を露出させたり、統一性が感じられない。

しかし、

そうしたキャラクターが朗々と話を展開してゆく時のラストに、生ギターのフィズをミックスさせ宇宙人のような存在を降臨させるのだが、その生ギターの演出は、いい!と思った。

あれは、ありだ。

僕的には江本真理子さんが、前回観た【鰐とアコーディオン】の時のぶっ飛びエンターテイナーから180度違う作品に出ていることに新鮮な驚きを感じた。




それから①【Maverick CORE】 だが、正直おもしろくて可愛くて驚いた。

いや、そう書くと失礼だ。すみません。面白くて素敵だった!

上田さん本人のツッコミ気質を載せた脚本は見事にダイゴさんを継承していた。

一子相伝のツッコミを会得したのは、妹役の 沖中千晃さん。

沖中さんのツッコミで話が展開してゆく。

30分という時間はタイトでありながらも、うまくマッチング!

沖中さんという普通人が一番輝く展開を、変態総出演の役者陣で取り囲む。


とにかく沖中さんが可愛い。

ツッコミが可愛いのだ。

そしてそのツッコミを可能にしているのが、姉役の太田真紀 さん!

28歳のOLが妹の制服を着込んで高校生に告白するという異常さを妙なリアルをかもし出しながらの演技は爆笑の連続。

しかもそこにババロワーズでの恐ろしいほどの怪演 森岩宏文 さん!が変態度MAXのままぶっちぎる!

ババロワーズのサムソンもヤバかったが、こちらも相当ヤバい。寒い村と書いてサムソン!

巨大なプロレスラーが女装するという暴挙!

・・・・のような女装!

それもこれも大好きな女が女性専用車両に乗っており、しかもそこで女性が『女性専用車両だから降りて!』の一言に 【女装専用車両】 と聞き違い女装して乗り込んでくるマジボケ伝説発動!

それがシックリ来る森岩宏文、あなたは何者!???(拍手!)

おまけに 杉森大裕(売込隊ビーム)のドン引きのキャラクターもバッチグー!

めちゃめちゃいい感じ!

アフロが栄えて最高!


とにかく、期待以上の絶品の短編芝居だった!




そしてそして③【特攻舞台Baku-団】である。

あまりの出来に思わず2回続けて観劇してしまいました(爆)

その類まれなる強烈個性!

決して歩みを止めることはない一途におばか!

ドン詰まりだった歌謡ロックに新風を吹き込ませたウルフルズに似ている。

演劇界のウルフルズ!


物語はレッド、ブルー、イエロー、博士の4人だけで展開する。

人間大を想定されたヒーロー。

しかしある時、3人の前に巨大なタコ型怪人(身長50M体重1トン・・・・?だったっけか?)が出現!

このままでは歯が立たない!

という訳で博士が密かに作り上げた【ミックスマシーン】で3人合体して巨大ヒーローを作るという。

しかし誤作動。

3人の・・・・いや博士を入れて4人の心が入れ替わってしまう。

混乱する4人。

動揺する4人。

迷走する4人。

更に2回入れ替わるが最終的にエライ事に!


いやいや、さすがに素晴らしいドの付く変態ぶりである。

またあそこまで潔いから気持ちいいのだ。

あの思い切りがなければダメなのだ。

物事に中途半端は良くない。

突き抜けるからこその爽快感。


谷屋さんのヘラヘラ爺い博士は、とんでもない飛び道具。

水本さんの怪力無双イエローは、落ち着きながらも心底熱い。

白井さんの情熱レッドは、無意味に熱くむさくるしく愛らしい。

鈴木さんのスピード・ブルーは、切れ味抜群のイケメン伐採。


4人の持つ個性のぶつかり合いが、これでもかこれでもか!

一体何という至福の時間だろう。

30分という短編は、いつもの本公演に付く【おまけ公演】のようでもあったが、それ以上に内容が濃い。

見れば見るほどに味が出る。

あまりの感動に続けて2回の観劇!


たまらない!

何であんなに暑苦しいのに爽やかなんだろう?

突き抜けたものの強みだろうか?

そのソリッドな切れ味に場内は爆笑の渦!


いつ観ても、どこから観ても、心が熱くなる。

そんな僕の遊酸素(有酸素)。

今の僕に必要な【気】。


ずっと触れていたい人たちである。