特攻舞台Baku-団 【箕面ブルー オン ザ ソファー】 | 日々幸進(ひびこうしん)

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11月17日(土) 

特攻舞台Baku-団 【箕面ブルー オン ザ ソファー】

http://www.baku-danger.com/

場所 みのお市民活動センター
入場料無料

作、水本剛


伊藤しのぶ
鈴木洋平
石神禿
水本剛
http://baku-keiko.seesaa.net/


「不登校」 「いじめ」 についてのスプリットだという。

前回、もう一枚のマント で配られたチラシ。

いつものBaku-団さんの根底に流れる大きなテーマに触れるモノだ。

それを真正面から、【箕面市精神障害者市民地域交流事業】 の一環としてお芝居をされるという。

強烈な引力と欲求の赴くまま箕面の地を踏む。

新御堂筋に沿って建つ【カルフール】(イオン・ダイアモンド・シティ)の横に鎮座する建物に今回の会場があった。


時間が13:00~15:00 とパンフレットにも書いてあったので、『そうか、2時間の新作をまた、この短期間で製作して披露するのか(前回10月26~28日に上演)、あれからまだ半月だぞ・・・・・・・』 と、他人事ながらゾッとした。しかし、蓋を開ければ30分×2=60分 の後は討論会を 30分×2=60分 を組み込まれるという。

いやいやいや、

それにしたって凄い汗

毎度の事ながら密度の濃い会話劇を展開してくれるのだろう、と胸を膨らませて会場内に売っている「おしるこ(100円)」をすすって時間を待つ。

ほどなくして開演となる。


物語は主人公、青山まりも がイジメで不登校になり、そのまま大人になってしまうが、その間ずっと兄と友達が何とかしようと四苦八苦するハートフルなもの。


僕はこれを観て自分がどの役にも当て嵌まる事を感じて慄然とした。

まず、青山まりも(伊藤しのぶ)さん。

彼女は友達たちに【浮いてる】、と言われる。そして【空気が読めない】、【おかしいよね】などとも・・・・。そして最後に【普通と違うよね】。と言われる。

僕が前の仕事場で散々言われた言葉だ。


その友達である 薮川浩二(鈴木洋平)さん。

彼は行き止まりになりかけていた自分を助けてくれた、まりもに恩を感じていた。しかしそれが【愛】には変わらないが、それ以上の何かを彼女にしてあげたいとヤキモキする切ない役柄。

これも少し思うところがあったりする。


そしてもう一人の友達、佃正治(石神禿)さん。

彼は、まりもが好きで好きでたまらない。でも生徒会長でもありイケメンでもある薮川に傾倒する、まりもを追うことが出来なかった優しくて可哀想な・・・・・だけど前向きで凄い奴!

あるよな。すんごい可愛い子が居ても一歩引いてしまう自分。

そんでも結局、惚れた弱み。優しくしちゃうんだよな~


それから主人公の兄、青山大樹(水本剛)さん。

兄妹二人きりの家族だから、まりもの事が心配で心配で仕方がない。

一生懸命にどうにかしたいと思っているのだが、それが不器用でまりもに届かない。歯痒い。苦しい。切ない。

もしかして自分は、妹(家族)を助けたいと言っているだけで自分を救いたいだけじゃないのか?

そのような邪まな気持ちを持ったが最後、答えの出ない迷宮にスパイラルに迷い込んでしまうのではないかと日々自問自答してしまう。


嗚呼、僕だ。

僕が居る。

彼らは懸命に答えを探し出そうともがく。

もがいてもがいてワラにもすがりつく気持ちで手を伸ばす。

大事なはずなのに、乱暴に振り払い、切り裂き、唾棄する。

違う。

違うのだ。

だから苦しいのだ。


劇中、部屋に閉じこもった まりもに兄が声をかける。

しかしその 『大丈夫』 『ごめん』 という声に傷つくシーンがある。

自分を助ける為に差し伸べられたはずの柔らかい手が、全て敵に見えてしまうのだ。

そうした不安定な心が僕の中にもある。

辛い。

何かの回路がカチリと入ると僕も発狂しそうになる。

だから涙腺が緩んで仕方がなかった。

他の方たちもそうなのかもしれないが、これは僕の物語でもあるからだ。


全編と後編に別れた構成も素敵だったし、討論会での皆様の熱い弁論も熱かったし、舞台セットの観音開きには驚きと感心をしたし、何より役者陣の瞬発力はすざまじかった!

何でこんなに熱く切ないんだろう。

今回は足を運んで本当に良かった!

心からそう思う舞台でした!


スタッフ、キャストの皆様、お疲れ様でした!


そして来年1月の下ネタ満載えんたーていめんと♪期待してます!