http://www.yomiuri.co.jp/hochi/geinou/index.htm
上の記事を見て僕は驚いた。
まさか?
僕は 『ARB』 にヤラレテイル。
それは、ARBが持つ熱が日本のバンドが持つ最古でリアルな時代を映す鏡であったからだ。
『乾いた花』 『Tokyo Cityは風だらけ』 『WAR IS OVER』 『マーダーゲーム』 『インフィニリィ』 『AFTER45』 など名曲をあげたらキリがない。
だが、ARBの名曲は数あれど、『ファクトリー』 。この名曲の前では全てが色褪せる。
その時代、音楽会社は日本の歌謡界をロック歌謡に染めようと目論んだ。その解り易い目標が『甲斐バンド』だった。そして集められたメンバーは会社の解り易い音楽を作るべく作業を開始した。しかし、徐々にその会社の思惑から外れて想定外の楽曲を作り出してゆくメンバーは、その自分自身達のフィールドをレコード盤からライブハウスへと移行させてゆく。そして会社が気付いた時には『ARB』は『労働者への歌』を歌う『ワーク・ソング』を中心に成り立つ男気溢れる逞しいバンドへと変貌していた。
そしてその最盛期に生み出された名曲がこの『ファクトリー』だ。
その歌詞から生み出されるイマジネーションは、見事にギターのフレ-ズと一緒に画像と融合し、曲を聞くだけで映画のワンシーンを思い出すに至る曲へと昇華させたのだ。
甘く心をくすぐる砂糖菓子のようなポップスは要らない。この曲を聞け!そして心を震わせよ!
しかし、ボーカルの石橋凌は松田優作に出会ってしまった。
松田優作は、その当時『ア・ホーマンス』という映画を撮ろうとしていた。そしてその映画を完成させるのに必要なピースとして石橋を選んだ。そして石橋は優作に共鳴し、音楽と役者、二足のワラジを履く事となった。
それから石橋の演技の評価は高まり今では映画はおろかTVドラマでも石橋の演技は重宝され、観る者を孤高の世界へと誘うのだ。
だが、その事実は僕にとって重要なファクターではない。
重要なのは、『ARB』 が無くなるという事実だ。
これからも石橋は歌うという。だが、その横にキース(ドラム)は居ない。そしてARBではない。
だが、石橋が歌えばそのバンドは全てARBなのだ。少なくとも僕にとっては、そうであろうと願いたい。
今はただ、アリガトウとだけしか言えない。