NHKラジオ『深夜ラジオ便』
〔わが心の人〕~立川談志
落語家・立川談四楼

☆故立川談志師の三回忌を前に、お弟子さんの『落語ができる小説家』、立川談四楼師が師匠について語りました。

☆弟弟子の志の輔、談春、志らく、談笑は『立川四天王』と言われています。談志師は、生前、作品(古典落語)そのものを重視する芸風(作品派)でしたが、ある時期から、『おのれ派』と称して、噺家の個性が重要と主張し始めました。

四天王は『おのれ派』から生まれた『看板(スター)』です。談四楼師など古参の兄弟子達は古典重視で修業してきて、師匠の転向におおいに戸惑ったとの事です。『昔の師匠は上手かった』と、兄弟弟子同士で話す事もあったようです。


☆談志師匠は晩年、さらに『イリュージョン派』を主張していましたが、
声帯を除去手術したため、それが何かを高座で演じる事はかないませんでした。

声が商売の噺家が、声帯を失うとはその苦しみははかりしれません。