2025年4月22日午後7時 東京オペラシティ

・トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーン

・プログラムA《芳しいウィーンの薫りをあなたに》

・ソプラノ:ヘドウィグ・リッター

・トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーン

・コンサ-トマスタ-:フォルクハルト・シュトイデ(ウィーン・フィル第1コンマス、1971年ライプツィヒ生まれ。)

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とウィーン国立歌劇場のメンバー18名を中心に室内オーケストラ。計30名

 

 

前半

■バッハ G線上のアリア

クラリネット奏者で同楽団のリーダ-的存在だったペーター・シュミードルが2025年2月1日に死去したことにより献奏。強い音は出さず澄んだ清らかな音で弦楽合奏。演奏後は奏者が1分ほど黙とう。

■歌劇「後宮からの逃走」序曲 K.384

■モーツァルト:交響曲第40番ト短調 K550

ウィ-ンフィルの奏者が半数以上いるのでウィ-ンフィルのような美音が聴けたのが収穫。弦楽四重奏より厚めの響きで内声部の弦楽器の音がはっきり聴こえた。指揮者なしでもこの楽団はモーツァルトらしさを出すコツはわかって演奏していた。

後半

ソプラノ:ヘドウィグ・リッターのオペレッタの曲が6曲。

ヘドウィグ・リッターは1995年オーストリア生まれ、トランペットからソプラノに転向。オペレッタの曲が得意なようだがオペラに進出をはかっている。

普通の声の音域は美声で明るく華やかな雰囲気でとても良いが高音を張り上げると声がかすれて艶のある響きにならない。先日東京春祭のジョナサン・ノット指揮で「こうもり」チャルダッシュ”ふるさとの調べよ"でソプラノ:アニタ・ハルティッヒと比べると高音の輝きのある声には至らなかった。ソプラノの生命線は高音の輝きなので改善する必要がありそうだ。

歌手なしでJ・シュトラウスⅡ世の「ピチカ-ト・ポルカ」は指揮者なしでは合わせるのが難しい曲だがコンマスのフォルクハルト・シュトイデの上半身の動きに合わせて各奏者が演奏。第2ヴァイオリン首席奏者は顔を真横に向けてコンマスに合わせていた。

◇座席

1階13列の左。前は通路になっていて招待客が良く座っている場所。隣はトヨタ関連の招待と思われる白人2名。舞台前ではない割にはコンマスの音より正面の第1ヴァイオリン奏者の音の方がよく聴こえる。ホールがデッドなのか残響音があまり聴こえず各楽器の直接音が聴こえる。

◇観客

9割以上だが招待者が多そうでトヨタ自動車の豊田章男会長も来場したが会場内には黒のスーツ姿の警備関係者が多数配置。

 

・バッハ G線上のアリア

  • モーツァルト
  • /歌劇「後宮からの逃走」序曲 K.384
  • /交響曲 第40番 ト短調 K.550
  • R.シュトルツ
  • /喜歌劇「お気に入り」より “君はわが心の皇帝”★
  • J.シュトラウスⅡ世
  • /喜歌劇「こうもり」より チャルダッシュ “ふるさとの調べよ”★
  • /喜歌劇「ヴェネツィアの一夜」より “なんという偶然”★
  • /入り江のワルツ Op.411
  • ヨーゼフ・シュトラウス
  • /ワルツ「ディナミーデン」 Op.173
  • J.シュトラウスⅡ世、ヨーゼフ・シュトラウス
  • /ピチカート・ポルカ
  • F.レハール
  • /喜歌劇「メリー・ウィドウ」より “ヴィリアの歌”★
  • /喜歌劇「ジュディッタ」より “熱き口づけ”★
  • /喜歌劇「パガニーニ」より “愛、この世の天国”★
  • ★…ヘドウィグ・リッター出演曲

アンコ-ル

・R.ジーツィンスキー:ウィーン、わが夢の街 op.1
・J.シュトラウス II:ポルカ・シュネル「ハンガリー人万歳!」op.332

 

トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーンメンバ-

◇ヴァイオリン奏者9名:ウィーン・フィル在籍4名、フォルクハルト・シュトイデ・ミラン・セテナ、・ホルガ-・グロ-、シュルケン・ドリその他5名

◇ヴィオラ奏者3名:ウィーン・フィル(エルマ-・ランダラ-)、他2名

◇チェロ奏者3名:ウィーン・フィル(ペーテル・ソモダリ、エディソン・パシェコ)、他1名

◇コントラバス奏者2名:ウィーン・フィル(ヨゼフ・ニーダ-ハマ-、ミヒャエル・ブラ-デラ-)

◇フル-ト奏者2名:ウィーン国立歌劇場(マティアス・シュルツ・アイグナ-)、他1名

◇オーボエ奏者2名:ウィーン・フィル(ヘルベルト・マデルタ-ナ-)、他1名

◇クラリネット奏者2名:ウィーン・フィル(アンドレア・ゲッチェ)、ウィーン国立歌劇場(ペータ-・ロイットナ-)

◇ファゴット奏者2名:元ウィーン放送響首席ダヴィッド・ザイデル、他1名

◇ホルン奏者2名:ウィーン・フィル(ロナルド・ヤネツィック、ヤン・ヤンコヴィッチ)

◇トランペット奏者2名:ウィーン・フィル(ステファン・ハイメル)、ウィーン国立歌劇場(ゲルハルト・ベルンドル)

◇ティンパニ-奏者1名:ウィーン交響楽団(ミヒャエル・ブラダ-)