2024年5月24日午後6時30分 Bunkamuraオ-チャ-ドホール
バレエ 「カルミナ・ブラ-ナ」
オルフ作曲カルミナ・ブラ-ナの歌詞をモチ-フに悪魔の子アドルフを登場させ人間社会に現れて秩序を乱す設定。
最後に救世主のように登場した熊川哲也が悪魔の子アドルフを退治する。
熊川哲也は特別出演だが配役名はついていない。
2019年悪魔の子アドルフ役の関野海斗は退団し今回は女性の飯島望未になった。
飯島望未の演技はチャ-ミングで前半の演技でヒトラ-のように右手を上げるシ-ンが印象的。
舞台の上でバレリ-ナが倒れアドルフ役の飯島望未が手を引っ張り舞台袖迄引きずるのは大変そうだった。
飯島望未は小柄で良く動き回りいたずらな小悪魔のような演技。
男女の性的な堕落のシ-ンの演技と男性の群舞の最後に全員が上着を脱ぎすてマッチョな半裸の姿を見せる場面はセクシャル。
男性のダンサ-が大柄でパリオペラ座のダンサ-と体格では見劣りせず男性の回転する場面や群舞は見応えがあった。
最後は熊川哲也のかっこよい自作の決めポーズの振付で終える。
男性ダンサ-の演技が要所で目立つのがバレリ-ナの女性の美しさを主体に表現する他のバレエ団と違っていた。
カ-テンコ-ルで1階の前半分の女性が立ち上がり熱狂的な歓声と拍手。
ほぼ満席、8割は女性で熊川哲也世代が多そうだ、残りは中高年の男性。
衣装が様々な種類があるのも見所の一つ。男性は軍服みたいな衣装もあった。
シアタ- オーケストラ トウキョウの伴奏は昨年11月の日フィル、今年3月の東京フィルの音楽だけの「カルミナ・ブラ-ナ」の演奏からは木管と金管の音程が少し不安定だがバレエ伴奏としてはまずまずの出来。
オケピットからの強烈な打楽器の音は響き過ぎ輪郭がぼける。
声楽ソロと合唱の東京オペラシンガ-ズは好演で特にカウンタ-テナ-藤木大地は歌唱力が高い。
3月の東京フィルの独唱者、新国立劇場合唱団と遜色がなかった。
芸術監督/演出・振付・台本 熊川 哲也
アドルフ 飯島 望未
太陽 杉野 慧
ヴィ-ナス 小林 美奈
ダビデ 堀内 将平
サタン 山本 雅也
白鳥 成田 紗弥
神父 石橋 奨也
特別出演 熊川 哲也
音楽 カ-ル・オルフ作曲「カルミナ・ブラ-ナ」
指揮 井田 勝大
ソプラノ 高橋 維
カウンタ-テナ- 藤木 大地
バリトン 萩原 潤
合唱 東京オペラシンガ-ズ
児童合唱 NHK東京児童合唱団
管弦楽 シアタ- オーケストラ トウキョウ
舞台美術・衣装デザイン ジャン=マルク・ピュイッソン