2025年6月、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の定期公演でデビュ-。

 

2023年6月28日午後7時 東京都文京区 文京シビックホール

山田和樹指揮/バーミンガム市交響楽団

ピアノ チョ・ソンジン/ショパン/ピアノ協奏曲第2番

演奏評割愛

 

ラフマニノフ:交響曲第2番

山田和樹が4月から客演指揮者から首席指揮者昇格の凱旋公演。

バーミンガム市交響楽団はサイモン・ラトル(1955-)によって一躍国際的に有名になったオケ。

ラフマニノフ:交響曲第2番は甘美な第3楽章が有名だがサンクトペテルブルク・フィルの来日演奏を聴き格調高い偉大な交響曲と認識。

サンクトペテルブルク・フィルの重厚な響きと精密機器のようなリズム感ではないが、明るい響きとブリティッシュロックのような歯切れの良いリズム感。

 

メロディ-の抑揚や強弱のつけ方はラトルの演奏を受け継いでいるかのように表情豊かで迫力があって名演奏。

弦楽セクションは若々しいフレッシュな音で響きは美しい。

ヴィオラがはっきり聴こえチェロやコントラバスの低弦がどっしりして弦楽器全体が豊かな響きで聴きごたえがあった。

金管楽器のアンサンブルは厚みのある美しい響き。

管楽器など個々に取り立てて名手はいないが合奏能力の水準が高い(ハモっていた)。

 

山田和樹の指揮は第3楽章の甘美なメロディ-は情緒豊かでオケとタクトと呼吸があっていた。

欧州の中堅オケではリズム感がロックのようにメリハリの強い若手指揮者が台頭してきて山田和樹のような温和な指揮は影が薄れる傾向にある。

ベルリン・フィルでは武満徹の曲の演奏に大きな期待が寄せられていると思われる。

 

*今回の演奏がよかったので6/30ラフマニノフ:交響曲第2番をサントリ-ホ-ル公演で追加して聴いた。

金管に時々ミスがあり公演旅行の疲れが出ているようだった。

ラフマニノフの演奏はリズミカル、メリハリのある表現力は日本のオケでは聴くことができない水準の高さ。

アンコ-ルのエルガ-「夜の歌」のイギリス作曲家の音楽では曲想の表現力と管弦楽の音色とマッチして大変良い演奏だった。

 

座席は2階後方右寄り20列32番。

最後方からひとつ前の席でもグロッケンシュピールやチュ-バがはっきり聴こえ音のとおりは良い。

しかし音の分離は良くなく残響音が多め。問題は高音に付加される余分な響きで楽器音の高音が強調されオケ本来の音色が良く解らなかった。