2023年12月8日午後7時 浜離宮朝日ホール 築地

務川慧悟 連続演奏会 第5夜

 

 

 

務川慧悟は今年30歳、パリ国立高等音楽院ピアノ科を終了、2019年ロン・ティボ-国際コンク-ル2位、2021年エリザベ-ト王妃国際音楽コンク-ル3位の実績を持つ。

 

休憩なしの演奏会だがマイクを使ってトークが20分入った。

 

音の響きや選曲にはかなりこだわりを持っていることがトークでわかった。

 

ドビュッシ-はフランスのピアニストの多彩な音色の響きを刻々と変化させていく技巧と色彩的な表現ができるアンヌ・ケフェレックとパスカル・ロジェから比べるとまだ色彩のパレットと表現力は不足しているが「花火」では感性の豊かさをみせた好演。

 

務川慧悟本人もトークで再三「未熟」と言っていたのは誠実。

務川慧悟の演奏で印象に残ったのはブラ-ムスの6つの小品Op.118より「ロマンス」

ブラ-ムス後期のピアノ曲では好きなクララ・シュ-マンに献呈した明るい曲想でロマンチック。

務川が今まで弾いた曲と一変して明るい響きを創ることができる柔軟性には感心した。

 

アルトゥール・ルービンシュタイン(1887-1982)の「ロマンス」

https://www.youtube.com/watch?v=wRHPA4fkwYs

 

女性客が9割以上で券は完売。

 

演奏曲

バッハ :半音階的幻想曲とフーガ BMW903

フランク:プレリュ-ド、コラ-ルとフーガ

ドビュッシ-:前奏曲集第1巻より「亜麻色の乙女」、第2巻より「酒の門」「ヒ-ス」「カノ-プ」

ショパン:バラ-ド第4番、ポロネ-ズ「英雄」

ブラ-ムス:ブラ-ムスの6つの小品Op.118第5曲「ロマンス」

バッハ・ブゾ-ニ編:「シャコンヌ」BWV1004

アンコ-ル

ドビュッシ-:「子供のためのアルバム」Op68より「無題」

ドビュッシ-:前奏曲集第2巻より「花火」(動画上)