2024年3月9日15:00 すみだトリフォニーホ-ル
すみだ平和祈念音楽祭2024 
井上道義&新日本フィルハーモニー交響楽団
79年前の1945年3月10日の東京大空襲で 一晩で約10万人が犠牲。墨田区が音楽を通じて平和の祈りを発信。
マ-ラ-交響曲第3番
メゾ・ソプラノ 林 眞暎(まえ)
女声合唱 栗友会合唱団
児童合唱 TOKYO FM 少年合唱団、フレーベル少年合唱団


第1楽章「牧神(パン)が目覚める」の冒頭から金管楽器と打楽器は迫力があり新日本フィルのアンサンブルは揃って2月の井上道義/N響のショスタコーヴィッチ交響曲第13番の演奏より響きの透明感が高い。
第4楽章「夜が私に語ること」のメゾ・ソプラノ林 眞暎(まえ)の声は良く響き脇園彩と少し雰囲気が似た美声。
第5楽章 「天使たちが私に語ること」は井上道義の指揮は鐘の音の「ヴィン・ヴァン」の歌詞の子供の合唱には大きく手を上げてわかりやすく左右に振っていた。


少年合唱と女声合唱は熱演。


第6楽章 「愛が私に語ること」ではマ-ラ-の交響曲で第5番第4楽章アダージェットに匹敵する耽美的な名曲を壮大なクライマックスで曲を終える。


指揮者井上道義は(1946/12-)77歳、1971年ミラノ・スカラ座主催グィド・カンテルリ指揮者コンクールに優勝。1983~1988年 新日本フィルハーモニー交響楽団音楽監督など歴任。今年12月30日引退を公表。


指揮者井上道義の特徴は日本人指揮者ではノリが軽くてしなやか、実父が米国人とされ日本人離れしているリズム感なのだろう。
ただテンポが速い時に踊りのような素早い手の振りはオケの演奏者は追従できず適確なリズムをオケに与えられていないように感じた。
曲後半に井上道義の体力不足になった指揮から新日フィル、N響、読響共に最後は壮大なクライマックスを構築できる能力の高さはプロフェッショナルの集団ならではと認識。

座席は2階 3列33番のS席、2階3列目の右。演奏の透明感が高いのがわかり明瞭度は高い。オケの音量は充分大きく聴こえ木質系の明るいサントリ-ホールの響きより落ち着いた木の響きが感じられる。

 

チケットは完売。