2022年12月11日 サントリ-ホ-ル

亀井聖矢(かめい まさや、2001/12/20生れ )デビュ-リサイタル

 

今年の11月ロン=ティボー国際音楽コンクール2022で韓国のイ・ヒョクとともに第1位となった。

本選のサンサ-ンスのピアノ協奏曲第5番は好演だった。

https://www.youtube.com/watch?v=dELjA6Mj9Aw&t=9800s

 

サントリ-ホ-ルの演奏会冒頭、マイクアナウンスで亀井聖矢が今年の3つの国際的な

ピアノコンク-ルに参加し激動の年だったことを回顧。

20歳でピアノリサイタルのサントリ-ホ-ルデビュ-を満員の演奏会で開けたことを

素直に喜んでいた。

 

演奏曲目は3月のマリア・カナルス国際ピアノコンクール(スペイン),6月のヴァン・

クライバーン国際ピアノコンクール,11月のロン=ティボー国際音楽コンクールの演奏

曲をメインのプログラムにしていた。

 

亀井聖矢の特徴は日本人には珍しい軽やかなキレのよいリズム感と演歌っぽくない

フレ-ジング、さらに超絶技巧の曲に果敢に演奏する強い気持など国際的に通用する

要素が備わっている。

 

演奏で良かったのはラヴェルの『ラ・ヴァルス』と『夜のガスパ-ル』、ラヴェルと

感性の相性が良い。

超絶技巧曲を音楽的に演奏したいとの抱負をパンフレットの中に謎解きの字を大文字

で書き込んでいたことを披露それは「超絶技巧のその先へ」。

 

最後にアンコ-ルでバラキレフ:東洋風幻想曲「イスラメイ」の超絶技巧曲を演奏。

 

演奏会後に12/7発売のCD購入者にはサインを行った。

 

亀井聖矢の演奏は難曲でもミスがなく指が動くことについては日本でもトップレベル

の水準に近いだろう。

今までの日本のピアニストと一味違うリズム感と新鮮な感性の音楽は特筆。

 

使用ピアノはスタインウエイ。ランラン使用のスタインウエイと同じく豊かに良く響く。

高音は少しクリスタルな響き、低音部は弦の響きが心地良い。

濁った響きは感じずタッチの粒立ちは明瞭に出る。

 

ホ-ル右の演奏者真横の2階RA 6列のサントリ-ホールの響きは良好だがピアノの蓋が

低音部を覆い高音部が目立ち過ぎてピアノの音のバランスは悪い。

 

聴衆の8割は女性、残りは男性とピアノを学習していそうな子供達。

 

曲目

ガ-シュイン/3つの前奏曲
ラモ-『鳥のさえずり』
アルベニス/イベリア組曲よりトゥリア-ナ

ラモ-『鳥のさえずり』
アルベニス/イベリア組曲よりトゥリア-ナ
ラヴェル/夜のガスパ-ル

アルベニス/イベリア組曲よりトゥリア-ナ
ラベル/夜のガスパ-ル,夜のギャスパ-ル
細川俊夫『俳句』,リスト『ノルマ』の回想