2024年2月16日午後2時 すみだトリフォニーホール 墨田区
すみだクラシックへの扉 #20
具現化する久石の音楽世界Ⅱ ジュピター＆春の祭典
久石譲指揮 新日本フィルハ－モニ－交響楽団
・バッハ作曲 管弦楽組曲第3番第2曲アリア（Ｇ線上のアリア）
・久石譲：I Want to Talk to You - for string quartet, percussion and strings ‒
・モーツァルト：交響曲第41番 ハ長調 K. 551「ジュピター」
・ストラヴィンスキー：バレエ音楽『春の祭典』
2/15NHKBSの「久石譲～今世界に奏でる音楽～」、2023年3月ウィ－ン楽友協会でウィ－ン交響楽団を指揮し演奏後ファンは総立ち。
久石譲の今年はアメリカ各地の演奏会で引っ張りだこ状態。
宮崎駿監督のアニメ『となりのトトロ』の久石譲の曲は世界的な人気のようだ。
前半
・バッハ作曲 管弦楽組曲第3番第2曲アリア（Ｇ線上のアリア）
初めに新日フィルの創立に関わった小澤征爾（桂冠名誉指揮者）の追悼の献奏。
小ホール入口では小澤征爾を偲ぶ献花台が設置。
・久石譲：I Want to Talk to You - for string quartet, percussion and strings ‒
携帯電話ばかり見て人と人のコミュニケ－ション不足の世間に警鐘を鳴らした曲とのこと。
久石譲のミニマルミュ－ジックの手法で弦楽四重奏団とバックに弦楽と打楽器を使用。
ミニマルミュ－ジックの単調さを回避するため打楽器を使ったり弦楽を2重奏から様々に楽器を増減するが作曲家のイメ－ジが良く伝わってこなかった。映像が付いていれば格段に音楽のイメ－ジはつかめそうだ。
・モーツァルト：交響曲第41番 ハ長調 K. 551「ジュピター」
オ－ソドックスで過不足のない演奏で気持ちよいが、久石譲独自の解釈は特に聴き取れなかった。
後半
・ストラヴィンスキー：バレエ音楽『春の祭典』
ドロドロしたカオスの原始の人間世界ではなく、アニメのトトロの童話の世界のように優しい雰囲気。
久石譲(1950-)が70歳を越えてリズム感がシャ－プではなくメリハリが弱いこともあるが久石譲自身が持っているメルヘンの穏やかな世界が演奏に反映されているのだろう。
新日フィルの演奏は首席ティンパニ－川瀬達也氏のドンピシャの入りと歯切れの良いリズム感に聴き惚れる、ffではホルン、トランペット、トロンボ－ンは迫力があり、弦楽器と木管は響きが少し硬い。
座席は2階 2列32番S席、すみだクラシックへの扉 シリ－ズは格安。
2階前列でオケの音量は充分、楽器音は一応分離して聴こえるが東京芸術劇場より明瞭度は劣る。
ホ－ルの残響音は木の温かい響きはするがサントリ－ホ－ルより落ち着いた音。
高年齢の男性と中高年の女性が多いがクラシック演奏会では珍しい青年と若い女性の観客の姿もあり座席はほぼ完売。