2024年2月8日午後7時 サントリ-ホ-ル 赤坂

ワルシャワ・フィル演奏会-2 

指揮 アンドレイ・ボレイコ

ピアノ/ラファウ・ブレハッチ

・ルトスワフスキ:小組曲

・シュ-マン:ピアノ協奏曲イ短調 :ピアノ/ラファウ・ブレハッチ

・ブラームス :交響曲 第2番

ピアニスト アンコ-ル

・ショパン:マズルカ イ短調 Op.17-4

・ショパン:前奏曲第7番 イ長調 Op.28-7

オケ アンコ-ル

・バツェヴィチ:オベレック

 

・ルトスワフスキ:小組曲

ルトスワフスキ(1913-94)ポーランドの作曲家で「小組曲」はポーランド放送協会の民俗音楽をもとに1951年に作曲を依頼された。

4曲からなり第1曲目はストラヴィンスキ-の「春の祭典」のようなザッザッザッという弦楽器の刻む音が出てくる。

第2曲はポルカの曲で日本だと伊福部昭の「シンフォニア・タプカーラ」1954年作を思い起こす。

1950年代にはまだゾルタン・コダ-イやベラ・バルト-クの民俗音楽を取り入れた1920年頃の流行が継続していたようだ。

 

・シュ-マン:ピアノ協奏曲イ短調

ピアノは2005年ショパンコンク-ル1位のラファウ・ブレハッチ。

クリスチャン・ツィメルマン以来のポ-ランド出身のピアニストで話題となった。

今回のシュ-マンのピアノ協奏曲の演奏はピアノから近い場所で聴いてもオケにピアノの音が埋もれがち。

迫力に乏しくこじんまりまとまっているが曲の冒頭からワルシャワ・フィルと同じような音色を引き出す技巧には感心した。

一方アンコ-ルで聴かせたショパンのピアノソロは実に上手い。

ワルシャワ・フィルは伴奏の音量を抑え第1ヴァイオリンは寄り添うように懸命にサポ-ト。ショパンコンクールで伴奏するだけあってピアニストの音に合わせた伴奏は非常に上手い。

ピアノはサントリ-ホールのスタインウエイだが会場の関係者に聞くと複数のピアノからピアニストが選ぶとのこと。

 

・ブラームス :交響曲 第2番

昨年10月のチューリッヒ・トーンハレ管のように室内楽的なきめ細かい演奏。

オケの音色は中間色で派手さがなくブラ-ムスのしっとりした情感に合っていた。

ffで音が濁らず汚い音が出てこない、弱音で弦楽器全体の音量バランスが整ってハモっていて管弦打楽器の合奏が非常に上手い。

かつてのバンベルク交響楽団、昨年のチューリッヒ・トーンハレ管、今年はワルシャワ・フィルの中堅のオケで息の合った緻密なアンサンブルでブラ-ムスを聴くのも音楽を楽しめる。

 

座席は2階RA5列2番A席、舞台右の指揮者横の2階バルコニ-席。

もう少し右の席でないとピアニストの顔がピアノの蓋に隠れる。オケとピアノの音を聴く分には問題はない良い席。

少し第1ヴァイオリンの高音は強調される。

 

客席は7割から8割くらいの入り。