①健康増進法
第二十五条 学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店その他の多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう。)を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない。
2003年5月に施行された法律で、初めて受動喫煙の被害防止が定められた。
京王、西武、小田急、東急、京急、東武、京成など首都圏の主な私鉄は、施行初日の5月1日からホームを含めて全面禁煙にしている。また、高速道路のサービスエリアも禁煙になっている。
しかし、現時点では罰則がなく努力義務にとどまっているため、実際には各業者次第となっている。そのため、実際には配慮が全くなされていなかったり、また分煙がなされていても不完全な分煙であったりするケースが多い。
例えばコーヒー店では、同じフロアでこれより奥は喫煙席、手前は禁煙席といった形で分けていることが多い。しかしこれは上で指摘したように、実際には喫煙 席の煙が禁煙席にも流れ込んでくるため、実際にはあまり意味をなしていない。
②分煙効果判定基準策定検討会報告書(厚生労働省)
厚労省から分煙について検討した文書が出ている。ここでは室内空気汚染の問題について、
分煙対策に限ったことではないが、室内空気汚染物質の除去手段としては、汚染物質の室内侵入を許さない手段と汚染物質の侵入を許したのちに除去する手段の2つに大別される。前者は、さらにa)汚染発生源を除去.隔離する方法と、b)発生源の性質を変え無害化する方法の2つに分けられ、後者は、c)空気清浄機等によって汚染物質を除去する方法と、d)換気により室外へ排出する方法の2つに分けられる。
と、4つに大別している。a)は要するに全面禁煙を行う場合である。可能であるなら、これが当然最も有効な対策になる。b)はタバコに関しては不可能とされている。
c)の空気清浄機については、図1、2のようなデータが示されている。ここから分かるとおり、空気清浄機は粉塵に対してはある程度有効に機能するが、気体に対してはほとんど効果が無い。グラフで減衰が見られるのは、建物の壁などへの吸着によるものである。
d)の換気については、実はかなり効果が高いことが示されている。単純に換気を行うだけでもかなりの濃度の低下が見られる。これは室内に拡散したガスを換気によって取り除く場合であるが、拡散する前に発生源の付近に換気装置を用いればより高い効果が期待できるとされている。
確かに実用性は高いと感じられるが、しかし上述のように、ベランダなどで喫煙
している場合であってさえ室内の子供にニコチンの影響が存在しているので、やはり十分な対策とはなりえないと思われる。