こんにちは。
山元です。
IMF総会におおいて白川日銀総裁は、以下のようなことを話していました。
まずは、円高になっている要因と、それによって日本がいかに苦しめられているかについて、論理的に説明がありました。
「欧州債務問題を受けた金融市場の不透明感から、円が安全資産として買われているため、円高が進行している」
「新興国の自国通貨高対策は、グローバルな視点から望ましくない」
また、アメリカの長年にわたるドル安政策もチクリとさしていました。
「1国の内需が脆弱な場合、外需に期待するのは自然だが、世界的に経済成長が弱い時には、他国経済の潜在的な成長機会を奪ってしまう可能性がある。急速に成長する新興国が、自国通貨の増価を食い止めようとする屈してしまえばグローバルな視点から見るとむしろ望ましくない」
「金融政策は、他国に影響を与えるのみならず、自国に跳ね返り副作用をもたらす可能性がある」
即ち、アメリカが貿易黒字を確保するために、国策としてとっている円高ドル安政策に、白川総裁は「ノー」を突きつけた訳です。
思ったより、毅然とした態度で、日本経済が置かれている立場を説明してくれた気がします。
この白川総裁の発言がきっかけとなり、30日の日銀金融政策決定会合で、追加の量的金融緩和が期待されるようになりました。
そのため為替も円安ドル高へ振れてきています。
先月、自民党の安倍晋三総裁に尖閣問題の取材でお会いしたとき、外交の裏話と自慢話を聞いた後、日本経済についても尋ねてみました。
安倍氏
「日銀のこれまでの対応では不十分だと思います。景気対策に向けて大胆な金融緩和が必要です。デフレ脱却のため、2~3%のインフレターゲットが必要と考えています」
要するに、与野党とも脱デフレが必須課題だと主張しているのです。
この主な理由として、消費税増税問題があります。
増税を行う条件として、附則があるからです。
「経済成長率3%、実質2%を目指す」というものです。
政府と財務省は、何が何でも14年に8%、15年には10%の増税を実現しなければなりません。
そのためには、今から来年にかけて、大規模な追加金融緩和と経済対策を打たざるをえないのが現状といったところでしょう。
以前このブログで、「今年は日本再生のはじめの一歩」「今年は、海外資産を買う最後のチャンス」と書きました。
そのような流れが、形成されてきたのではないでしょうか。
2月14日の日銀金融決定会合で脱デフレが宣言され、「大きく流れが変わった」のは間違いない。
一時的な逆流(円高)は今後、何度も起こる思いますが、制御装置(政府、日銀)が方針を切り替えたわけですから、この流れが変わることはありません。
ましてや、消費税増税実現のために、デフレ脱却、インフレ転換はやらねばならない条件でもあります。
現在、追加緩和期待から、急ピッチに円安が進んでいます。
規模にもよりますが、追加緩和が行われても目先、円安が加速することはないかもしれません。
ただ、中長期的にみると10年、20年かけて円安へ向かうのは誰の目から見ても明らかです。
世界的に、金融緩和へ舵がきられていることも追い風です。
円安が加速するのは、来年後半から再来年にかけてでしょう。
それまでは、1$80円台~90円台で推移すると思います。
私ごとですが、今年1年かけて、ほとんどの資産をキャッシュフローが出る海外資産へとシフトしました。
今年から来年にかけて復興特需や増税前の消費の駆け込み需要で、日本経済は多少は上向いてくるとみています。
しかーし・・・
今の政府では、ごく短い春となるのではないでしょうか。
長期にわたる、日本の経済回復を政府に期待するのは酷というものです。
次回に続きます。