ムーは太平洋上に浮かぶ大陸でした その出現は レムリア大陸よりも古く 三十七万年前頃 海上に姿をあらわしました それ以降 大陸の形は 様々に変わりましたが レムリアの末期頃には 現在のインドネシアあたりを中心にして オーストラリアの二倍位の面積をもつ大陸でした このムー大陸にも 何十万年も前から人々は住んでおりましたが 大陸の北部の人々は 漁業中心 南部の人々は 狩猟中心 中西部の人々は 農牧を中心とした生活をしておりました 

しかし レムリアに高度な文明が栄えたため やがてムー大陸の人々も レムリヤ民族の侵略を受けます レムリアの人々は 大きな帆船の大軍団を組み 今から二万八千年位前から ムー大陸の諸都市を植民地化しはじめました 

植民都市ではあったとはいうものの ムー大陸にも レムリアの文化は浸透してきておりました そしてレムリア文明が滅失したあと 静かに ムー大陸にも 文明のきざしが見えてきました

今から約二万年前の昔 ムーの地に ゾロアスターの前身がでました この時の名を エスカレントといいます エクセレントという英語は この人名をその深淵にもっており いずれも すばらしい という意味です この大聖エスカレントは 太陽の科学的エネルギーを重視しました 太陽の光のパワーに 二種類の意味づけをしたのです 第一は 神の栄光をあらわすものとして 光を 聖なるもの とした 第二は 光を 有用なるもの と位置づけしました

第一点は 太陽であれ 月であれ 室内灯であれ 人々は 光源を見ると必ず 両手を前にあわせて 片ひざをつき おじきをする そういうしきたりがありました これが のちの東洋文化の源流となって 人々は 必ずおじぎをするようになったのです

第二の 光を有用なるものとしたとは どういうことでしょうか エスカレントは 天上界から クート・フーミー のちに アルキメデスやニュートンとして転生した方たちによる指導 また エル・ランティ のちにヤハウェ エホバ  アラーといわれ高橋信次として転生した方たちの科学的思考の指導を受けて 光パワーの増幅ということに注力しました

この時代の人々は 太陽の光エネルギーの巨大増幅装置を使って 発電所がわりとし 室内灯の光としたり 船の原動力 あるいは ものを加工したりするときのエネルギーとしたのです すなわち この頃にはじめて 人類は科学的時代の幕あけの準備ができつつあったのです 都市の中心には 一辺の長さが三十メートルの正三角でできたピラミッドがあり それが銀色に輝いています ここで吸収 増幅された太陽エネルギーが 各町の中心にある一辺の長さ十メートルのピラミッドに放射され そこからさらに 各家庭の屋上にある一辺の長さ一メートルの小ピラミッドに供給されていたのです このピラミッド・パワーは のちのアトランティスにもひきつがれます この太陽エネルギーの巨大増幅装置は 現在ピラミッド・パワーなどといわれているしくみにとてもよく似ています

 

ムー大陸が その最盛期を迎えるのは 今からおよそ一万七千年近く前 ラ・ムーの時代でした その頃 ムーは 太陽信仰と太陽科学万能の時代を迎えておりました ラ・ムーとは 釈迦の過去世で ムーの光大王という意味をもっています ラ・ムーの時代に ムー大陸は 巨大な大帝国となったのです もともとはモア大陸と呼ばれていたのですが ラ・ムーの時代に その名をとって ムー大陸 ムー文明としました 

ラ・ムーは ムー大陸の科学文明が非常に発達してきた事を喜び この機会を逃したら 地上に神の国をうちたてる時はないと考えました ラ・ムー自身は 巨大な霊能力の持ち主でしたから 天上界の霊たちとは 自由自在に交信できました この頃 ラ・ムーを天上界から指導していたのは 主としてエル・ランティとアモール のちのイエス・キリストでした

ラ・ムーの教えの中心は 三点ありました 第一点は 全てのムー人は 神を太陽のごとき存在だと悟らねばならない 神は太陽のごとく 光に満ち満ちており 地上の我々に光を与えてくださっているのだということです 第二点は 全てのムー人は 太陽のごとき愛と慈悲に生きねばならない 他の人間の心をいかに光明に満たしたかという事が 愛と慈悲の本質であるとしました 第三点は 全てのムー人は向上を目的にしなければならない 向上とは 学芸 武芸にだけ適用されるのではなく いかにして霊性を高めたかという点がポイントとなります 

ラ・ムーが それから一万四千年あまりのち インドで仏教を広めた釈尊である事を知れば 仏教の教えは すでに ラ・ムーの時代に芽生えていた事に気づきます ラ・ムーの時代には 宗教と政治が分離される事はありませんでした 最高の宗教は すなわち 最高の政治であり 最高の宗教家は すなわち 最高の政治家だったのです

ラ・ムーは 毎夜 神殿でひざまずいては 高級神霊たちと心の中で対話し 国政についての判断を仰いでおりました

しかし やがてラ・ムーが没し その妻 ラ・メンタスが 統治するようになってくると ムーの全盛にもかげりがでてきました ラ・メンタスは すばらしい才智をかねそなえた女性でしたが 政治的には不安材料をかかえていたわけです

このラ・メンタスは そののち 魂の姉妹としてギリシャに生まれ ゼウスの妻ヘラとなります また そのあと日本に生まれて 卑弥呼となり さらに 中国に生まれて 如意輪観音となります そして さらには 姉妹的な関係で現代の日本に 女性として転生してきて 宗教的指導をしております

ムー大陸は ラ・ムーの死後 しだいにおとろえていきますが 今からおよそ一万五千年前 三段階にわたる大陸の沈下によって 海中に没しました ラ・ムーの名前からとった巨大な近代都市ラ・ムーも この大陸の沈下によって太平洋中に沈没しています

しかし ムー人たちの一部は なんとか逃げる事ができました その中のある人々は 船で北上して ベトナム人 日本人 中国人の源流になりました また ある人々は 東へと進み 太平洋をわたって 南米アンデスの山に住みつきました さらには 大西洋へと逃れ 大西洋上のアトランティス大陸へと 新天地を求めて行った人々もおります