4.サヨナライツカ    辻仁成

家にあって何度も読んだ本。
若い頃は何も知らない婚約者の光子がかわいそうと思い、豊に嫌悪感しか感じなかった。
25年後の沓子との再会やその後の沓子も自業自得としか思わなかった。

今回読んでみて、元夫に復讐するために豊を連れ歩き、思いがけずその恋に溺れてしまった沓子を嫌いにはなれなかった。
特に異国で病に倒れた沓子が手紙を書き、豊が会いに行ってくれてよかったとまで思った。

光子はすべてを知っていたのだが、自分の幸せのために知らないふりをしていたんじゃないのかな。

濃密な想い出ってどんどん美化されていくんだね。