10人⁉️ | mk14ebr 智&翔 わちゃわちゃ

mk14ebr 智&翔 わちゃわちゃ

智くん大好きが引き金で
嵐のお山コンビに希望と願望を募らせた妄想100%のBLのお話しです

BLです 彼らの名を借りた妄想願望の話です
ご理解のある方のみお読みください









夏が横入りするかの如くやって来て

それに後押しされるみたいに智くんは家を飛び出した

たった1枚のメモを残して









「何れ来んだよ」




「パートナーとして ほっとけないでしょ」




そのメモには


〈俺を探すな〉の一文に反して

住所と連絡先が事細かく書かれていた





「ちぇっ ひとりになりたかったのに・・・」




「それはすみませんでしたね」





俺は 仕事の合間を見て・・もとい

仕事に合間を作っては智くんに会いに通った



そこは

華やかな南のリゾート地とは程遠い

古きを重んじる都市の北の果て

潮風に目覚め 潮風で眠りにつく小さな小さな宿屋は

俺やましてや智くんのことも知らない老夫婦が営んでいた





「翔きゅんが来ると

ばあちゃん達がいしょがしくなるらろっ

飯も2倍になるち 腰の曲がったじっちゃんらに

2人分の布団敷くのは大変なんらからなっ」




「布団なら1人分で良いじゃん

てか 1人分の方が俺は有難いけどね」




「バ バカ❕ ったく 

おでは修行ちに来てんらからなっ‼️」




「修行?」




「しょうらよ 修行

将来仙人になる為に修行ちてんらからな」





ああ・・・そう言えばそんな事言ってたっけ

確か 出会った頃はコンビニ店員で

10代後半は ホスト

デビューしてからはパン屋に大工に北海道に移住で

その後は趣味が高じて漁師やキャンパー等

手当たり次第に夢を語り続け

漸く辿り着いたのがそれらを全て捨て去った仙人だった





「でも・・・楽しんでません?釣り」




「バカらなあ 仙人らって食わなきゃちぬらろっ」





「でも・・雨風防げる宿に泊まり

布団で寝てますよね?」





「らから修行らって言ってんらろ

まあ 仙人にはまらまららから 100人?・・

いや しょれ以下の10人ってとこたな?」




んっ⁉️・・ヒャク人⁉️ ジュウ人⁉️




「あ・・・の・・さあ・・

確認だけど・・・仙人って意味・・分かってるよね?」





「んなろちってるに決まってんらろっ

れなきゃなりたいなんて言わねえっつうの」





「・・・だよね・・・因みに意味は?」





「はああ⁉️

おまえしょんな事もちらねえの?ほんとバカじゃねえの?」






さっきから バカ バカと

1ミリもブレない釣り糸への不満をぶつけて来る

まあ 俺にとっては智くんから出る声は

暴言も愚痴もエロく心地良いから良いんだけどさあ





「仙人っつうのはなあ・・・ほら・・あれだ

まあ・・飛び抜けてんら・・人っつうもんたら」






「・・・・・・」




「ほら・・ヒゲとか伸び放題らし

服も着ても着なくても良いち

寝たい時に寝て 起きたい時に起きる

まあ 簡単に言えば自由の頂点って奴らな」





「にしては ヒゲちゃんと剃ってるじゃん」





チラホラと頭角して来た白髪や

無敵な寝癖と戦うのを 髪と一緒に手放し

その上ヒゲまで綺麗に剃ってる姿は仙人とは真逆だよ




「らってばっちゃんがうるせえんらもん

サトシ ヒゲくらいちゃんとしょりなしゃいって」





「呼び捨て? 客なのに?」





「1ヶ月以上も一緒に居たらもう孫みたいなもんらよ

ジジイはジジイで毎晩ヨボヨボの元漁師仲間や

近所のオッさん呼んでは酒盛りすゅるしれ大変なんられ」





まあ 俺と違って

昔からそういう人たちと直ぐ仲良くなるからね あなたは

だから俺は

心配で休みの度に見張りに来るんだよ






「で・・その ジュウ人って言うのは?」





「バカらなあぁ

仙人がトップっつう事はその下は100人らろ?

つう事は今のおでは10人ってとこっつうの」





やっぱり10人なのね・・・それにしても・・・





「えっ・・とおぉ・・人数の問題では・・」






「バカらなあぁ 例えらよ 例え

そう言った方が分かりやすいらろ

今は10らけろいずれ100になって ほんで千になる」





「いや・・・字・・・違う様な・・・」






「ったく 相変わらず細けえなあぁ翔きゅんはあ

んなろわざわざ書く事ねえんらから良いんらよ

千れも仙れも分かりゃいいんらよ分かりゃあ」






はあぁ〜 その大胆さが俺には無い

せいぜいがドレッドにしたりヘソピアスくらいだ

器がでかいって言うか

そもそも器自体あるのか無いのか・・・



あなたが『自由になりたい』って言った時

誰もがもう充分自由じゃん・・って思った

でも それは普通の人の感覚で

空よりも海よりも風よりも大きなあなたの心には

決められた服や言葉 時間や行動

それに でないといけない視線らの型の中で

今にも窒息しそうだったんだ

少しの躊躇も無く

他人を押しのけてでも欲しがる人生を智くんは捨て

波や風に転がり 

何処に辿り着くのか分からない自由な人生を選んだ





「・・・で・・いつまで居るの?」





「しょらなあぁ〜

今日の目標はデッカいの1匹は欲しいね

釣りたてをばっちゃんにさっさと捌いて貰って

翔きゅんに食わせたいからしゃあ」





「じゃなくて いつまでここに居るつもりなの?」





「あっ しょっちね・・まあ ちゅぎみっかるまれかなぁ」




「えっ⁉️仙人になるんじゃ無いの⁉️」





「バカらなあ んなもん簡単になれる訳ねえらろ

しょれにおでが仙人になったらおまえこまんらろ」






「ん?・・・何で?」




俺としては 仙人だろうが 外人だろうが

離れないし 離さない






「らって・・・おっ あっ来たっ‼️」







漸くその日初めて智くんの竿が弛んだおかげで

『だって』の先を聞きそびれてしまった






美味い酒と美味い飯に満たされたにも拘らず

俺らは産まれたままの姿で互いを何度も求め合い

触れられなかった空白を満たした頃

漸く続きの言葉を尋ねた






「ねえ・・・何言おうとしたの?」





「ふえ?」





チクチクする頭が 顎を突き上げる





「イテッ 凶器だなあ これは」





「ふへへへへ」





「まあ この痛痒さが変に刺激して来るんだけど

で・・何言おうとしたの?〈だって〉の後」





「ああ・・・

らって おでが仙人になったら翔きゅんこまんらろ」





「その後」






「らって・・・こんな事れきなくなるもん」





そう言うと 俺の萎えたのにかぶり付いた





「うああっ・・・あっ・・それは・・・無理・・です」





「ふふふ

らから 10人くらいがちょうろ良いんらよ おでは」





「ゔゔっ・・・じゃあこれからも全力でサポートします」





「よろちく」






「了解で〜〜す」




老夫婦には

筋トレと説明していた振動を明るくなるまで響かせ続けた