春の句(3)です。

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棟々に囀走り出しにけり ※

山菜や宿の童の赤き頬

プランターを翔び出すごとく遊蝶花

離陸待つ気球のロープ紫木蓮

雛飾る昭和色した喫茶店

雛飾る翁媼や児童館

恙なく子ら眠りたり彼岸の夜

鉄棒をくるり微笑む初桜

ミニふたり弾むシューズや春の風

校門の桜並木やバスを待つ

一本道桜蕊降る夕べかな

見上ぐればぼろんぼんぼん八重桜

死ぬるときは死ぬるがよろし花吹雪

入学式校門広く開かるる

清明の救急車疾く来たりけり

山裾に紫衣織り込むや藤の花

惜春や料金不足の郵便物

 

※俳句ポスト365 「囀」並選