12/18(月)、悶々。
ワタシが制作した家庭用ゲーム機用ゲームの最後のチラシは「イース I・II エターナルストーリー」(PS2版)。
パソコンゲーム史に残る名作「イース」。
ワタシ自身、学生の時、PC-88で夢中になってプレイした「イース」「イースII」。
半キャラずらしにハマった、ハマった。
両作共に"イースエターナル"としてリメイクされていたのですが、それをPS2でリリースさせてください・・・とお願いして実現した作品。
前述させていただいたとおり、同作のファンでしたから許諾いただいたときはそりゃ、うれしかったですよ。
基本的にリメイクされていた"エターナル"(Windows版)の移植なのですが、PS2版ならではの要素として、キャラクターボイスや新キャラクター等を追加。
ちなみに御協力いただいた声優さんは御覧の通り。
鈴木繭菓さんは「ウルトラマンコスモス」に出演、杉山彩乃さんは「仮面ライダー龍騎」に出演されていた女優さん。
プロモーションにも御協力いただきました。
完成間近であったものの「もっとPS2版ならではの要素を!」と急遽"COMBO"システムを追加。
コレを含めて、終盤がなかなかキツかった作品。(苦笑)
実はこの頃、いや正確にはもっと前から会社の経営状況がかなり悪いのは一社員のワタシでも察していたのは事実。
当ゲーム開発中に、オフィスも恵比寿の一等地から大井町に移転。
機材等の都合もあり、当部隊の移動は最後にしていただき、がらんとした薄暗い恵比寿のオフィスで業務を続けた記憶。
版権元との折衝。
開発会社との真夜中の調整。
正直なところ、この会社の先は長くないのはわかっていたわけで、そんな会社に発売日延期や追加の開発費を申請できるはずもなく、与えられた条件下で悶々と常に最善の策を模索しながらの制作。
一方で、世の中的にボトルキャップが流行っていたこともあり、ゲームに登場するキャラクターのボトルキャップフィギュアを制作させていただき、ソレらを同梱した特別限定版を販売する等、楽しかった思い出もある。
いろんな意味で良い経験をさせていただいた作品。
当初の思惑よりは若干遅くなりましたが、予定通り本作の販売を待って同社を卒業。
本作を最後に、ゲーム業界からIT業界に身を転じたわけです。
卒業後、新天地で働き始めてから3、4ケ月後に同社が自己破産したとのニュースを耳にした時は驚きましたし、予想していたこととはいえ悲しかったですよ。
「良いタイミングで脱出しましたね!」と言われること度々。
まぁ〜、確かにソレを予測して卒業したのは事実ですからそう言われても仕方がありませんが、なんとも返しようがなく苦笑するしかなかったのは今でも忘れられません。
冒頭で書かせていただいたとおり、当チラシがワタシが制作した家庭用ゲーム機用ゲームの最後のチラシ。
・・・ですが、その後もチラホラとチラシを作ったので引き続きソレらチラシについて適宜記させていただきますので、よろしければ引き続きお付き合いください。
ホント。
M.J.KOZOU