スペインバスクからこんにちは!その20.開業準備編5 | 水谷孝のブログ「つれづれなるままに」

みなさんこんにちは!

 

ご機嫌いかがですか?

 

前回からの続きです、、、

 

鍼灸とヨガのセンターの開業を知らせるチラシを作るにあたり、最初に妻が考えたことは、僕たちの鍼灸とヨガのセンターの名称でした。

 

妻が考えた名称は「CENTRO ORIENTAL MIZUTANI(水谷東洋センター)」でした。

 

妻の開業戦略は、全てにおいて近隣住民へ強いインパクトを与える戦略だったので、何でもかんでも日本とか東洋を強調しましたが、まさかセンターの名称まで、そのままストレートに「水谷東洋センター」にするとは思いませんでした。(笑)

 

そして開業日は6月1日と決定しました。

 

4月25日にイルンに着いたばかりでしたから、1ヶ月くらいの準備期間しかありませんでしたが、僕は、始めるなら1日でも早い方がいいと思っていたので、6月1日に決定した時は、「よし!いよいよだな!」と身が引き締まりました。(意地にかけても、宣伝文句に負けるわけにはいきませんでした。)

 

そしてついに宣伝チラシが完成しました。

 

すぐに2000枚印刷して、近隣住民の郵便ポストに投函しました。

 

開業準備は、全て順調だったのですが、開業の1週間前に、1つの問題が発生し、妻と口論になりました。

 

どちらが正しいとか、どちらに言い分があるとかそういう問題ではなかったので、なかなか口論に終止符を打つことが出来ませんでした。

 

事の発端は、ある時妻が「サンセバスチャン(僕が住むギプスコア県の県庁所在地があるところで、又サッカーの日本代表の久保建英選手が所属する、ラ・レアル・ソシエダがあるところで、イルンから車で20分のところです。)で店を開いている、東洋骨董美術商が、近々店を閉じるので、全商品20%~50%OFFで売っている。」という話しを耳にした時に、僕に「どんな物があるのか見てみたいわ。」と言ったのが、そもそもの発端でした。

 

妻は美術品であれば、現代美術品でも骨董美術品でも、何にでも興味があったので、店に入るなり「素敵な物ばかりだわ!」と声をあげていたのですが、実際には、僕が日本から持ってきた400万円は、車を買って、開業準備をして、すでに手元に残っていたお金は、30万円だけになっていました。

 

妻は「この30万円だけは、仕事が軌道に乗るまでの生活費として、手をつけないようにしましょうね。」と口を酸っぱくして言っていたので、妻は最初から何も買うつもりはなく、ただ見たかっただけなのだと思いました。

 

ところがある中国の屏風を見た瞬間に、妻の目はその屏風に釘付けになってしまったのです。

 

そしてその屏風の売り値(値札が25万円になっていました。)を見て、ため息をつきながら、僕に言ったのです。

 

妻「こんな素晴らしくて美しい屏風見たことがない!こんな屏風が、私たちのセンターにあったら最高だわ!でも25万円なんて高すぎて買えないものね。諦めるしかないわねえ、、、」と自分に言い聞かせるように、僕に言ったのです。

 

美術品や装飾品には全く興味がない僕には、その屏風が僕たちのセンターに、あってもなくても同じに思えましたが(笑)、ため息をつきながら、その屏風の前から立ち去れない妻を見て「彼女が美術品に、こんなに心を奪われた姿を見たことがない、、、」と思ったので、妻に言ったのです。

 

僕「そんなにこの屏風が気に入ったのなら、買おうよ。」

 

妻「25万円もするのよ、買えるわけないでしょ!もしこの屏風を買ったら、もう5万円しか残らないのよ。親子4人、5万円でどうやって暮らしていくのよ。仕事が軌道に乗るまで、1年はかかるわよ。生活費として絶対に30万円は貯金しなくちゃダメよ。」

 

と言ったので、妻を説得するために、妻が僕の直感を信じないことを承知の上で、僕が日本にいた時に、僕の直感が僕たちのセンターは、開業初日から軌道に乗ると言った、ということを妻に伝えることにしたのです。

 

僕「大丈夫だよ。僕が日本にいた時に、僕の直感が、僕たちのセンターは、開業1日目から軌道に乗るって言ったから、開業まで5万円あれば十分だから、この屏風を買おう!」

 

妻「何バカなこと言ってるのよ!あなたの直感なんて信じられるわけないでしょ!とにかくこの屏風は買えないわよ!」

 

僕「直感が、ハッキリと言ったんだから間違いないよ!買って大丈夫だよ!」

 

ということで、僕は「直感を信じて、この屏風を買おう!」と言い張り、妻は「開業初日から軌道に乗るわけないでしょ!あなたの直感なんて信じて、25万円も出してこの屏風を買ってしまったら、生活が出来なくなってしまうわよ!」と言い張り、どちらも譲歩しなかったので、口論が続いてしまったのです。

 

続きは次回のお楽しみに!

 

それではまた来週の金曜日にお会いしましょう!

 

みなさんお元気で!

 

スペインのイルンより心を込めて、、、

 

水谷孝