安倍晋三氏殺害事件を少し考える

安倍晋三元首相の殺害事件をめぐり、「政治テロではない」「テロリズムは許せない」などさまざまな評価・意見もある。
判明している事は、①元首相という主要な政治家を選挙演説中に殺害するという、暴力で民主主義が壊される事件が起こったという事であり、②元総理が、政治団体かつ霊感商法被害を多く生み出した宗教団体と深い関係があったし、その事が犯行動機であった可能性がある事なのではないだろうか。
まずは、事件の真相を解明する事が急務だろう。しかるに「供述によると」という警察からのリークや取材によって小出しに、政権や捜査当局の都合で滲み出された情報が流されていて、全体像がよく分からない。
わかっている背景は、勝共連合、統一教会（旧名のまま表記）という政治、宗教、霊感商法をもっぱら行ってきた団体と強い関係を持って政治活動をしてきた政治家が被害者であるという事だろう。

暴力によって民主主義が壊される事件は、連鎖を生み、それらを利用した、一層の民主主義破壊が進行した過去もある事があり、テロリズムや暴力事件を契機に、被害者の神格化や政治反動が一気に進行する懸念がある。

政治的な真相、および、犯罪としての真相の解明が急がれる。同時に被害者の在任中に施政者として引き起こした多くに未解明事件の真相解明が必要だ。