この映画の一番最初の始まりでもありますテレビシリーズ第1作となる「あぶない刑事」が1986年10月に日本テレビ系の毎週日曜夜9時枠で放送開始され、その時はかなり話題になっていたのは何となく覚えていました。思い返せば、課長役の中条静夫はまだこの当時は健在だったことも含めて約38年の月日の経過を感じさせるものでした。ここまで続いたのはファンの支持のおかげかなと。

 

1986年10月時点で仲村トオルがなったばかりの21歳だったという事も含めて、ここまで長く続くシリーズといことも考えましたら仲村トオルのキャスティングはかなり見事なものだったと思わざるを得ないと感じました。やっぱりここまで息の長いシリーズになったのも、同じ日本テレビ系列で石原プロの「太陽にほえろ!」の流れを汲みつつも新しい刑事ドラマを確立させたという功績の大きさもあってのことかなと思う次第でした。

 

映画「あぶない刑事」が「007/リビング・デイライツ」と同じ日であります1987年12月12日土曜日に公開されたときは、名古屋での同時上映作品がジャッキー・チェンの「七福星」ということもあって観に行けてよかったなという思いもありました。この後
に続く「あぶない刑事」の映画作品がこの作品も含めて7作もあったことは知らなかったので、やはり東映作品としてはかなり影響力もありつつの興行収入を見込めるコンテンツだったなと再認識せざるを得ないものでした。

 

この映画を観て一番感じましたのはかなり村川透の過去の遊戯シリーズも含めた東映セントラルフィルムのアクション映画の流れを
受け継いでいるのだなというところでした。銃を撃たれてかわすテクニック部分は半世紀ちかく経っても健在でひと安心でした。今回の映画は    舘ひろしや、柴田恭兵や、浅野温子や、仲村トオルや、ベンガルなどの主要キャストが健在で、刑事が探偵になったりはしていますが、時の流れ通りの話の展開と人物関係でわかりやすくて見やすくてよかったなと。

 

場面転換やドラマとアクションの配分も絶妙だなと思いました。永峰彩夏役の土屋太鳳や、早瀬梨花役の西野七瀬や、海堂巧役の早乙女太一などの新しい若者キャストも思った以上に自然に溶け込んでてグッドでした。舘ひろし演じる鷹山敏樹と柴田恭兵演じる大下勇次の家族がらみの話にしたという新しい形にしたのも良かったのではと感じました。色々と工夫を凝らしてるのがよくわかりました。

 

色々な意味で約38年にわたって見続けているファンの事を考えていて心温まる快心アクションシリーズ映画の傑作と実感です。 

 

889点 どこまでも続いてほしいと願う事が重要ポイント 8.8点