ラストマイル
テレビドラマであります「アンナチュラル」や、「MIU404」の塚原あゆ子監督と脚本家であります野木亜紀子が再度タッグを組んで作り上げた映画というのはわかるのですが…。両方のシリーズと同じ世界線で起きている連続爆破事件の行方を描い映画ではありますが、こういった「アンナチュラル」や「MIU404」を過去に観ていたかどうかでもかなり見方も感じ方も違ってくるのでは?と思わせるものでした。爆破事件でも色々な描き方や見せ方もあると思いますが、今回の映画はどうしてもかなり迫力はあれどもかなり人間の痛いところやつらいところを突き過ぎててかなり受け入れ難く思えるものでした。オープニングの羊急便がアパートに運んだ荷物がしばらくしたら爆発するところはかなりの迫力と壮絶なものを感じることが出来ました。ですが、満島ひかり演じる舟渡エレナと岡田将生演じる梨本孔の態度部分がとても気になるものでした。あそこまで自分たちに関係する爆破事件が起きているにもかかわらず、思った以上に深刻にならずに意外と平気そうに強気になっているところにとても違和感をおぼえるしまうものでした。チームマネージャーの梨本孔がベテランですが、勤務期間は2年ですと言っているところもどうも…。流通業界最大のイベントである11月のブラックフライデーについてもっと知っていたら違っていたのかもしれません。火野正平と宇野祥平のしょうへい親子の組み合わせは興味深くていい感じでした。どうも世界規模のショッピングサイトの関東センターで仕事をしている人たちの描き方もかなり異様なものとやはり違和感をおぼえるものでした。あそこで働いている人たちをぞんざいに扱い過ぎのようで…。かなりの豪華キャストで描いているのもよくわかるのですが…。何かどうも解せないところが多かったなと。世界規模のショッピングサイトの関東センターで携帯電話を積めるこむ場面にしましても、どうもあまりにも労働者たちが可哀そう過ぎて…。世界規模のショッピングサイトの関東センターで配送された段ボール箱が爆発する事件が発生し、やがて日本中を恐怖に陥れる連続爆破事件へと発展するという部分でもっと面白くなりそうな要素はあったのですが…。ラストの事実判明部分でまさかの当事者が…な部分はかなりゾッとしましたが、どうもその辺りもかなり強引に思えました。やはりもっと色々と見方や考え方を変えたら映画全体の印象も違えたのかも知れません。満島ひかりはそのような雰囲気で演じているのですが、どうも無理しているようで…。あらゆる意味で全然のれない映画でした。798点 悲しい出来事が連鎖する日の恐ろしさを壮絶に実感ポイント 7.9点