思ってた映画とはかなり違ってたなと。映画館の飾りつけの雰囲気から刀アクション映画と勘違いしていたため、かなり観た時のギャップはありました。柿崎ゆうじ監督は自身が思ってた以上にかなりの作品を残してますがその存在を知らなったという事もあり、この映画を観た時の不思議さとショッキングさという部分はかなり大きかったなと。思えばスーツの男女4人の方のポスターもあったかなと。

 

柿崎ゆうじが自身の体験をもとにして自らが監督して民間警備会社の身辺警護員たちの生きざまを描いたということもあり、かなり斬新で衝撃的なものを感じるところが多々ありました。なかなかふだんあまり紹介されない民間の警備会社による身辺警護員というものに対してとても知りたくなりました。要人警護専門の警備会社とはどういうようなものかという思いもありました。

 

出合正幸や、竹島由夏や、榎木薗郁也や、中里信之介や、山崎真実や、伊藤つかさや、大鶴義丹や、野村宏伸のキャスティングなどもかなり地味かなと思いつつも堅実かなと思わせるところもあってグッドでした。竹島由夏演じる佐野容子の堂々とした感じとたくましいところなどはかなり魅力を感じるものでした。ですが、どうも緊張した場面の連続というのはよくわかりますが、どうも堅苦しいセリフ部分が不自然であり、どうしても役者がセリフを読んでるように思えてしまったというところは否めなかったなと。

 

もう少し会話を崩しても良かったかなと思う部分も多々ありました。殉職した中本役を野村宏伸が堅実で巧妙に演じててなかなか好感でした。要人警護専門の警備会社でありますエステックで殉職した中本の遺志を継いで日々奮闘している出合正幸演じる高城久夫と佐野容子の生真面目でまっすぐな正義感部分が痛いほど伝わってきたのはよかったところでした。中国の工作員に追われていると話す山崎真実演じる女性の妖艶で不思議部分がよかったなと。

 

ドローンを操作している男の子やその家族部分もなかなか雰囲気があり、一見事件に関与してるようでそうでないといった部分もある意味凄くリアルに思えました。ですが、暗闇の部分がやはりわかりづらいかなと思うところもありました。民間人もいる人里離れたキャンプ場というところも、なぜかと思うところもありました。管理人が倒れてる場面はかなり驚いたところでした。工作員がキャンプ場に向かったとの情報が入ってくるといった緊張感演出はなかなかでした。

 

子供連れの家族や、仲がいい夫婦や、若者たちのグループなどの中に工作員が紛れているかも知れないという部分もゾクゾクしました。やはり顔を隠した状態で襲ってくる人間から受ける恐怖感はうまく描かれてますが、全体的になはり消化不良の印象がぬぐえなかった映画でした。 

 

855点 見えない敵から要人を警護する危険任務の重要性絶大ポイント 8.5点