一番意外だったのはこの作品が東宝配給だったことかなと。脇役での斉藤由貴が出てた時点でまさかとは思いましたが…。東宝映画を長年支えてきた石坂浩二や、高嶋政宏や、斉藤由貴が脇役で出るほどにこの映画への東宝の入れ込みようも感じられました。ですが、最初はなかなかサスペンスチックな展開でしたが、やはり原作があるとはいってもオカルトチック過ぎかなと。どう見ても他の映画と重なって見えてしまったかなと…。

 

まず思いましたのは、「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」でした。そしてやはり東映の一連の映画であります「犬鳴村」や、「樹海村」や、「牛首村」などでした。伝承系のホラー映画はやはり信ぴょう性がかなり重要かなと思いました。「エイプリルフールズ」や、「ミックス。」などの石川淳一監督の意欲部分はとてもたくさん感じることができたなと。真実追及正義感はあったなと。

 

間宮祥太朗演じる雨男とネット上で名乗る雨宮トオルと、佐藤二朗演じる栗原文宣が変な家、すなわち違和感だらけの変な間取りの家について語る場面は興味深かったです。ですが、栗原文宣があまりにも部屋の間取りを知り過ぎてて思った以上に変な家を把握してしまうといったところがとっても気になりました。変な家で起きた事件とその家について調べていく過程はとても興味持てました。

 

川栄李奈演じる柚希の申し出から柚希の姉家族にたどり着くところはいい感じでした。オカルト専門の動画クリエイターの雨宮トオルがマネージャーから購入予定の一軒家の間取りについて不可解な点があると相談されるところはいい感じでした。誘拐や手首切り取りのカルト部分や、生贄少年もかなり強引なものを感じてしまいました。雨宮トオルが自身のオカルトネタの提供者であるミステリー愛好家の設計士の栗原文宣に意見を聞いてみることになるという部分はかっこよくてグッドかなと。

 

間取り図から次々と浮かび上がる奇妙な違和感部分も解説すればするほど、どうも行き過ぎ違和感があったのはとっても気になりました。栗原文宣はある恐ろしい仮説を導き出すというつなげ方は多少強引だったかもと。その家のすぐ近くで死体遺棄事件が発生しましたが、近所の主婦が簡単に目撃証言や家族部分を提供してしまうのは疑問でした。事件と家との関連を疑う雨宮トオルが一連の疑惑を動画にして投稿してからの部分は疑問点が多かったなと。儀式部分もどうも…。

 

あらゆる意味で疑問部分の多い映画でした。 

845点 手首切りの強引さがとても違和感ポイント 8.4点