マーベル・コミックスのキャラクターでありますマダム・ウェブを主役に描くミステリーサスペンスであり、何といってもキャシー・ウェブとマダム・ウェブを演じたダコタ・ジョンソンに尽きるかも知れません。ドン・ジョンソンとメラニー・グリフィスの間の娘であり、やはりルックスがとてもいい感じでありながらも勇猛果敢な部分も含めて見事なヒロイン像を体現していてさすがだなと。

 

原作コミックでは未来予知の能力でスパイダーマンを救う役割を担っている部分を含め、今回もふんだんに未来予知場面がでてきてわかりやすかったです。知性を武器にしていたり、思った以上に等身大なのもマーベルの他のキャラクターとは違う点だったなと。ニューヨークで救命士として働くキャシー・ウェブの時代設定は2003年であり、1973年の時のキャシー・ウェブの母親が探していた蜘蛛が奪われて殺されてしまう場面はかなりショッキングでした。

 

そういった事も含め母親が死んだにもかかわらず、キャシー・ウェブは生き残って現代を生きているという感じがとても好感でした。キャシー・ウェブが救命士の仕事をしているのもある意味運命だったのかなと思いました。生死の境をさまよう大事故にあったことをきっかけに、未来を予知する能力を手にするという部分もマーベルキャラクター設定らしい設定ではありますが、やはり巧妙な見せ方でそういった能力を持ってても不思議ではないと思わせる部分もうまく描いてあってグッドでした。

 

エゼキエル・シムズ役のタハール・ラヒムの強烈な悪役の迫力もさすがだったなと。ジュリア・コーンウォール役のシドニー・スウィーニーとマティ・フランクリン役のセレステ・オコナーとアーニャ・コラソン役のイザベラ・メルセドたちのこれからの活躍が期待される女性3人の自然で素朴な部分も垣間見えてグッドでした。アマゾンでの蜘蛛研究部分も興味深く、まさかの2003年にもキャシー・ウェブが現地調査しにいくところもかなり驚きでした。

 

救命士の仕事をしてるときにキャシー・ウェブがアクシデントに遭って、本当なら瀕死の重傷のはずが意外と平気だった部分もよかったなと。突如覚醒した能力に戸惑うキャシー・ウェブがある時、偶然出会った3人の少女を見守るきっかけとなった列車の場面もなかなかな迫力でよかったです。その後の食堂での襲われショッキングアクション場面も色々な形で巧妙に見せてて印象的でした。

 

エゼキエル・シムズが常にあらゆるカメラを駆使して見張ってる様子場面も凄かったなと。予知能力があるにもかかわらず、素の人間部分も含めた等身大のキャシー・ウェブにかなり入り込めました。あらゆる意味でマーベルの新たな形のキャラクターを描いた痛快アクション大作映画と実感です。 

 

888点 素朴なヒロインと共に続編も楽しみで今後の展開も気になるポイント 8.8点