「犯罪都市 THE ROUNDUP」がかなり面白過ぎで迫力満点であったがために、自然とこの3作目にも期待がかかりました。自身は「犯罪都市 THE ROUNDUP」をシリーズの中で一番最初に観たため順序が逆になり、2004年実際に起こった事件を元に映画化した1作目の「犯罪都市」はどうも物足りなくて満足のいかないものでした。1作目の「犯罪都市」はすでに公開時からあまり興味をひかずにスルーしてしまったというところもあり、「犯罪都市 THE ROUNDUP」はあらゆる面でも衝撃度か高くて横綱級でした。

 

犯罪過程のグロさや壮絶さ、ベトナムでの犯罪のリアルさもあっての部分とアクションの凄さ部分も気になってました。マ・ドンソクの存在感は回を増すごとにパーアップしていて、まず今回の映画で最初に驚いたのはマ・ドンソクの体型が心なしかさらに一回り大きく感じられ事でした。オープニングでの、実は刑事とばれてしまった男が縛られて拷問を受けてかなり痛めつけられてるところからかなりの凄さを感じました。

 

ですが、今回は日本語が出てきた時点でかなり思うところはありました。日本がらみの在日韓国人系ヤクザと悪徳刑事が出てくる話と分かり、ついにここまで来たかと思ってしまいました。こういった話にたどり着いたのも致し方ないなと思いましたが、正直言いますとたどたどしい日本語のやり取りで多少冷めてしまったというのもありました。今回は最初から最後まで本当に息もつく
暇もないアクションの連続であり、本当にわかりやすく単純明快に見せててよかったなとは思いました。

 

ですが、やはりヒットした前作からかなり短い期間での続編製作と、かなり日本や世界シェアも狙った話の雰囲気がどうも日本にこびてるようで残念だったかもと…。「哭声/コクソン」でかなり異質な役を演じていた國村隼だけに日本のヤクザのドンを演じてても何も違和感はありませんでした。青木崇高が演じてるリキはもかなりたくましくてかっこいい役であり、刀を振りかざす様子はかなり真剣味いっぱいでかっこよかったなと。


チュ・ソンチョル役のイ・ジュニョクのハンサムなルックスとは裏腹な冷酷非道ぶりも爽快であり面白かったなと。7年前のベトナムでの凶悪犯一斉検挙に関わったマ・ドンソク演じるマ・ソクトは、ソウル広域捜査隊に異動して転落死事件を捜査していたという物語の入りの部分もいい感じでした。ですが合成麻薬をあそこまで堂々とわかりやすく見せ過ぎだったり、どうも汚職刑事の行動ぶりも含めて、わかりやすく見せ過ぎ感を感じてしまいました。

 

他の管轄の署の刑事の悪事がだんだんわかていく過程の見せ方もいいですが、今回はあまりにも逆に隠してる部分がなさすぎなところがとても気になってしまいました。やはり日本をたてすぎのようで…。リキの極悪非道部分も、どうも日本の俳優の優しさを知ってるだけに…。刑事同士戦い部分も面白くて興味深いですが、やはりどうも今回はわかりきり過ぎな部分が目立って気になってしまいました。続編は気になります。単純明快でわかりやすくてアクションもキレキレで楽しめますが、日本人として気になるところばかりが多かった作品と実感です。 

 

878点 どこまでも続いてほしい期待感いっぱいな犯罪都市万歳ポイント 8.7点