色々な意味で難しい映画だなと思いました。ゾーイ役のリリー・ジェームズと、カズ役のシャザト・ラティフに尽きるかもしれません。ゾーイとカズが木の上で語り合うところが最初と最後でうまくつながっていてよかったなと。ツリーハウスで過ごす習慣なども含めて、もっと理解できてたらなと感じるところも多かったです。男女の幼馴染関係同士の再会というのは今までの映画でも多々ありましたが、今回のケースはどことなくしっくりこない部分が多かったなと思いました。

 

ゾーイのファーストキスの相手がカズであり、そういった忘れられない思い出を引きずっている部分はあるあるかなと感じました。まず、ムスリムというものがイスラム教を信仰しているイスラム教徒のことといった点でも知ってるのと知ってないのとでは大きく違ったかもと。家庭環境や、風習や、学校や、宗教や、国の問題も含めて、特にクリアしていかなければいけない問題が多いなと感じる困難な結婚は、色々な意味で相当な影響力を及ぼすのだなと感じてしまう部分もありました。

 

ムスリムで戒律に厳しい家系に育ったカズだからこその、母親からの勧めとして見合い結婚を決意するというものだったなと。ゾーイはドキュメンタリー監督であり、愛のない結婚といった関連でのドキュメンタリー映画を作ろうとする気持ち部分もどうも…と思ってしまいました。カズが恋愛結婚の離婚率は半数以上だが、お見合い結婚の離婚率は8パーセントと語っている場面も印象的でした。

 

カズの結婚がらみに絡んでの食事風景や音楽の部分も含め、カズのルーツのパキスタンがらみの雰囲気部分がかなり心にグッときました。マイムーナ役のサジャル・アリーも可愛らしい感じでよかったなと。カズとマイムーナとの婚約が決まってからの展開なども、もっと色々な面でわかっていたら違ってたのかと思うところもありました。ゾーイと話してるときのカズの顔、ひげ面であってもよくわかるぐらいの嬉しそうな表情がとても印象的でした。

 

自身のお見合いの経験も含めて、やはり見ず知らずの人間同士が結婚する事の難しさは多々あるのだなと。色々探している中で、
条件の合う相手が見つかったカズがオンラインでお見合いを決行する場面もかなり強烈でした。リリー・ジェームズは「シンデレラ」を演じてた頃よりも格段に大人になったなと感じました。ゾーイがまさかのところまで踏み込んでしまった場面なども、もっと理解できてたら違ってたのかなと感じました。結末はかなり考えてあったからこそのものなのだなと実感しました。

 

あらゆる意味でお見合い結婚や、国にや家庭環境についてかなり考えさせられた映画と実感です。 

 

856点 異性の幼馴染みの関係性と結婚について考えさせられること多しポイント 8.5点