行平あい佳森村演じる森村抄子の不思議な魅力がある意味すべてかも知れません。バツ2でありながらも、思った以上に解放感があるのがよかったなと。後編であります今作は初恋の相手とセフレの関係を続けていた森村抄子が、同じ職場でバイトをしている、森村抄子を慕う年下の青年ボクサーであります石橋侑大演じる市原猛に惹かれていく展開もなかなかでした。やはり城定秀夫監督の演出は見事だなと感じる事が多かったです。

 

新キャラクターの高石あかりもいい味を出していて、青柳翔は継続して北田一樹を熱演しててグッドでした。後編で初登場の若きボクサー役の石橋侑大もいい感じでした。歳の差もあり、憧れの対象である存在とのまさかのベッドイン展開も含め、真剣な恋愛に変化していく過程もうまく描かれていたなと思いました。森村抄子の方も23歳のボクサーであります石橋侑大演じる市原猛にのめり込んでいき、ボクササイズを習いに行く展開も納得でした。

シングルマザーの森村抄子は後編になっても初恋の相手でもあるセフレの青柳翔演じる北田一樹と定期的に会ってはいましたが、北田一樹はある事情から17歳の高石あかり演じる山田咲の面倒を見ることになるきっかけなどもかなり驚きました。山田咲は虐待を幼少時から受けていただけでなく、堕胎も繰り返していたという衝撃部分もかなりストレートに心に突き刺さってきました。

 

山田咲が北田一樹を大好きになるが余りに森村抄子への嫉妬心から恐ろしい行為に及ぶところもかなり壮絶でした。山田咲は昔の仲間の男性3人に頼んで、森村抄子にかなりの性的暴力をふるわせる展開は相当驚きました。そういった騒動を起こしたことで、森村抄子との関係を北田一樹は終わらせようと決断する過程もかなりゾクゾクしました。山田咲はその後、罪を認めて態度を改め結果的に謝罪の意味をこめたパーティーをするところはいい感じでした。

 

何と言っても後編はボクシング場面が出てくるのが大きかったなと。23歳のボクサーであります石橋侑大演じる市原猛が自分の試合を見ていただきたいと思い、北田一樹と山田咲と森村抄子にボクシングのチケットを渡すところもよかったです。ボクシング場面では映画「ロッキー」を意識したところもありつつも、最初の試合はいい展開でしたが、階級上の相手との2試合目ではボコボコにやられてしまったところもリアルでした。

 

ラストも同窓会で占めるところも見事でした。あらゆる意味でセフレについて色々と考えさせられた貴重な恋愛ドラマの傑作映画と実感でした。

 

888点 自由であるが故の複数相手への気持ち重要ポイント 8.8点