薄器螺鈿修理④ 完成・・・ | 装飾工房『瑞緒 mizuo』よかよかブログ

装飾工房『瑞緒 mizuo』よかよかブログ

螺鈿細工、漆芸品、装飾品、工芸品を制作する福岡の工房。
日々の作業の様子、体験談などをご紹介します。

御品をお預かりしてから約半年、、、
ようやく螺鈿修理が完成致しました。


最終磨きの様子です。
ともかく蒔絵の金色が剥げないよう、
細心の注意をもって呂色磨きです。


無事完了し、中性洗剤で油分を落として完成です!


反対側からの方が、螺鈿が輝きますね(^.^)


薄器本体の上に蓋をしてみて。。。
あらためて、この器は美しいですね~。

修理した蝶翅螺鈿は、かなり複雑に割れた状態でお預かりしましたが、割れ目が多いと、漆で接着修理しても至る所で黒い線が出て来てしまい、見栄えが全くしないことが予想されました。

そこで今回の修理では、割れ目に樹脂継ぎ(接着)を施してから貼り直すという新たなチャレンジを行いました。
透明な樹脂による割れ目の接着は、螺鈿の次がある程度目立たないという良好な結果が出ましたので、今後の修理ご依頼でも使ってみようと思います。


さて、お客様に完成状態をご確認頂き、
ご了承頂けましたら納品へと進みたいと思います。


一旦お包みしておきましょう。
どうか無事にお客様のお手元へと届きますように。(^.^)