アバージョン(Aversion)が目次に出ている本の一つに、ジョセフ・クレイン(Joseph Crane)のA Practical Guide to Traditional Astrology(出版ARHAT 初版1997年)があります。伝統的占星術(古典占星術)の歴史や概要、外郭を学ぶ助けになる本です。
http://www.starmedia.ne.jp/bookcont/crane01.html
Chapter 3: Aspects in Hellenistic and Medieval Astrologyの中にAversionを確認できますが、感触がつかめるでしょうか。
サインの位置関係で、30度、150度を形成する関係にあるものをアバージョンといいます。要は、その中のいかなる度数に天体があろうともメジャーアスペクトが完成しない関係です。
クレインの本が初心者向けなのに内容が濃く定評がある理由の一つは、アバージョン一つをとっても、この時代のこの人物はこう言っている、この人はこうだという具体的に調べたものが簡潔に書かれている点です。概要を把握するのにとてもよいのです。
更に、クレインが本書で解説している本の多くは私も買い、実際に読んで確認していき、理解を深めることができました。要は勉強したい人はこれを基に自分でもっと掘り下げることができるわけです。良書の一つです。
アバージョンですが、CA p.109(Regulus版)では次の表と説明があります。アバージョンという言葉は使っていませんがこのことです。
CA添付の誤植表で、みずがめの中におとめが加えられています。
この表はご覧の通り30度150度全部を収めたものではないです。2000年間に出ている本ではいろいろあるわけです。明瞭なのはメジャーアスペクト不可です。
私が開設した古典占星術の講座では、アバージョンという言葉を使っていません。
アバージョンで成就する場合としない場合があるのです。これは30度や150度のモダンの判定が生きるということを書いているのではありません。技術的に全く別の話で、古典特有の洞察と技法のすばらしさがここにあります。初級編Ⅱ課題2以降で学ぶことができます。
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クレインのA Practical Guide to Traditional Astrologyで私が持っているのは1997年初版、左の表紙です。2000年頃にARHATのロバート・ハンドから買いその後日本国内でしばらく販売しました。今現在はAmazonで買えます。