自民党の不祥事が止まりません。昨年11月、自民党青年局の懇親会にて、露出の多い女性ダンサーが、議員たちを歓待していたことが明らかになりました。たとえ懇親会だとしても、青年局という公式な場で、ホテルに過激なダンサーを呼ぶこと自体が不適切です。また「欲や自尊心にまみれてやってしまった」と正直に言うならまだしも「多様性だ」と詭弁を述べている点に残念さを感じます。
 そもそも自民党は、選択的夫婦別姓の議論すら一向に進めようとしません。そのような状況下で多様性を持ち出されても、全く説得力がありません。「ダンサーを道具として扱いながら、ホモソーシャルな盛り上がりをしていた」のが実態なのだと思います。一連の対応を見せつけられている、自民党の女性支持者の気持ちを考えたことはないのでしょうか。公費の使用は否定していますが、政策活動費には領収書がいらないので、懇親会にそのお金が使われてたのではないか、という不信感も拭えません。
 裏金問題では金銭的な腐敗が、そして今回の件では意識の退廃が露呈した形となりました。なぜなら青年局会議の数か月前には、自民党の女性局で、旅行気分でパリに行っていたことが問題となっていたためです。「旅費は党からの支出と参加者の自己負担だ」と述べていましたが、自民党には巨額の政党助成金が交付されているので、「党からの支出」と言えども元をたどれば税金です。報告書も非公開のため、フランス研修で何を学んだかについては国民に共有がなされていません。そもそも仕事であるにもかかわらず自身の子供を同行させ、大使館員に子供の見守りまでさせていいはずがありません。秘書官を務めていた総理の息子が、外遊先で公用車を使い買い物や観光をしていたのを見て、大丈夫だと思ってしまったのでしょうか。いずれにせよ、自民党議員たちの感覚と私たち国民の感覚とでは、大きな乖離があるようです。
 自民党の青年局も女性局も、私たちの当たり前が通用しない組織であることが明らかになりました。これはつまり党全体が腐敗していることの証左です。党のベテランたちが「何を聞いても不明と答える・寝ていても1時間10万円もらっている」ような人たちなので、改善も期待ができません。私たちには課税をする一方、自分たちは裏金で非課税…。自民党の議員たちは、特権階級にでもなったつもりでしょうか。このような不平等な状況を、許して良いはずがありません。彼・彼女らは、自分勝手な生活を送る上での原資がどこから出ているのか理解しているのでしょうか。私たちの税金です。税金を納めない人間が、政治家となる資格はありません。自民党議員の特権意識を改めさせ、真に国民の役に立つ政治家を増やすことが求められています。古い政治は終わらせなければなりません。